• No.3 手を伸ばせば、届くところにある

    25/08/16 16:15:41

    [図表14]

    ところが、近年人口移動における男女割合に変化がみられ、女性の大都市への流入が顕著となっている。

    その結果、2000年と2020年の男女比を比較すると、東京圏と京都府、大阪府の6都府県のみで小さくなった。

    これらの都府県では、近年女性の転入超過数が男性を上回って推移しており、「人口の男女比」の低下が、男性の有配偶率の下支えに寄与したと考えられる。

    出生時の男女比が1.05程度であり、女性よりも男性の方が多い状況のなかで、女性の流入が多い地域では、男性がパートナーとなる女性を見つけやすくなり、有配偶率の押し上げ効果が生じているものと考えられる。

    逆に、それ以外の地域では、年々「人口の男女比」が大きくなる傾向がみられる。
    こうした地域では、相対的に女性に対して男性が多くなっているため、男性がパートナーを見つけづらい状況が生じているものと推察される。

    2020年に男女比が1.10を上回ったのは、東北地域では福島県、北関東の茨城県、栃木県、群馬県、その他では富山県、山梨県、静岡県、愛知県、三重県の9県であり、とりわけ製造業の盛んな地域で数値が大きくなる傾向が認められる。

    また、上記9県以外の地方の道県でも、近年人口の男女比は大きくなる傾向が認められ、地方では、全般的に男女比の上昇が有配偶率の押し下げに影響していることがうかがわれる。

    一方、女性有配偶率については、「人口の男女比」との相関は認められなかった。
    もともと西日本を中心に女性の方が多い(男女比が1を下回る)地域が多かったが、2020年には、女性の方が多いのは、大分県を除く九州6県、沖縄県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県にとどまった。

    女性にとって、「人口の男女比」が結婚の制約条件になる状況は薄らいできていると言えよう。

    女性の有配偶率は、「人口の男女比」よりも、「核家族比率」との相関が男性よりも強い結果となっており、子世代の結婚に対する親世代のかかわり度合いなどに、より強く影響を受けているとみられる。

    続く

コメント

古トピの為、これ以上コメントできません

広告

返信コメント

  • まだコメントがありません

投稿するまえにもう一度確認

ママスタコミュニティはみんなで利用する共有の掲示板型コミュニティです。みんなが気持ちよく利用できる場にするためにご利用前には利用ルール・禁止事項をご確認いただき、投稿時には以下内容をもう一度ご確認ください。

上記すべてをご確認いただいた上で投稿してください。