• No.2 小学校教師

    24/12/30 13:46:05

    そうした中、松本氏は厳しい質問も飛ぶ記者会見ではなく、一人の記者のインタビューで「復帰宣言」した。しかし、裁判が消えてなくなったことで、現在の松本氏は昨年末の文春報道の時点の「性加害疑惑を突きつけられている人」という立場に戻ったはずだ。それなのに疑惑に答えず、復帰することが許されるのだろうか。

     テレビなどのマスメディアでは、性加害疑惑がある人を説明なく起用することは無理だろう。しかし、松本氏は別の世界を選んだ。ネット上に独自のチャンネルを作るというのだ。

     今、表現の世界は一つじゃない。SNS社会は自分が見たい世界だけを見せる無数のコミュニティーを生んだ。松本氏は自分のチャンネルのログイン画面の向こう側にある「異論がない世界」で、熱心なファンに囲まれて生きていくのかもしれない。それは「説明責任」や「社会的責任」が死語となる時代の始まりのように感じる。

     でも、このままでいいのか。それは今年、兵庫県知事選挙をはじめさまざまなニュースで繰り返し感じた疑問だった。このままでは社会の基盤となる大切なものが失われていく。松本氏のインタビュー記事を読みながら、そんな危惧を覚えた。

    □西脇亨輔(にしわき・きょうすけ)1970年10月5日、千葉・八千代市生まれ。東京大法学部在学中の92年に司法試験合格。司法修習を終えた後、95年4月にアナウンサーとしてテレビ朝日に入社。『ニュースステーション』『やじうま』『ワイドスクランブル』などの番組を担当した後、2007年に法務部へ異動。社内問題解決に加え社外の刑事事件も担当し、強制わいせつ罪、覚せい剤取締法違反などの事件で被告を無罪に導いた。23年3月、国際政治学者の三浦瑠麗氏を提訴した名誉毀損裁判で勝訴確定。同6月、『孤闘 三浦瑠麗裁判1345日』(幻冬舎刊)を上梓。同7月、法務部長に昇進するも「木原事件」の取材を進めることも踏まえ、同11月にテレビ朝日を自主退職。同月、西脇亨輔法律事務所を設立。今年4月末には、YouTube『西脇亨輔チャンネル』を開設した。

    https://news.yahoo.co.jp/articles/563355bbc1face5504a5a1f53e9b1fc78628616b?page=2

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