徒競走
去年やってきた中堅医師。着任からまもなく、現場は大混乱に陥った。その正体が、医療界を激震させている、あの「脳外科医」だったとは—。恐怖のスクープ。
「6月12日、転んで顎や手を打った女性が運ばれてきました。A先生はCT検査で『異常なし』と判断し、傷を縫って帰宅させた。ですが、その後画像を確認した放射線技師が『顎の骨が折れている』と気づいたのです。
また同16日には、緊急搬送された患者に、A先生はアドレナリン静脈注射を指示しました。ですが、アドレナリン注射は心停止の場合しか行ってはならないのが常識。スタッフが反対して事なきをえましたが、指示通りにしていれば、患者が亡くなったおそれもあります」
ありえないミスは、7月に入っても続く。なんと、口の中を切った患者の傷を縫合する際、補助スタッフの指を針で何度も突き刺したのだ。そのスタッフ自身が報告書にこう記している(以下〈〉は内部資料からの引用、表記は原文ママ)。
〈A医師により縫合処置中、縫合針が(口を)保持していた右手第2指(人差し指)に刺さった。私が「痛っ」というと、医師は「ごめん」といい縫合処置を続けた。すると1分もたたないうちに次は右手第4指(薬指)に針が刺さった。「先生、また手に針が刺さっています。痛いです」と言うと医師より「ごめん、わざとじゃないねん」と発言あり〉
実は、この患者はC型肝炎ウイルス感染者だった。スタッフにうつれば、肝炎、肝硬変、肝がんなどを発症する危険がハネ上がる。だがA医師が、それを気に留めていた様子はない。
A医師は救急部門の中核を担い、多くの看護師・救急救命士に検査や治療の指示を出す立場にあるが、その指示もデタラメだった。7月には、こうした報告が上がり始める。
↓続きは
https://gendai.media/articles/-/129067
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