- なんでも
- おでん鍋
- 24/02/16 22:22:03
日本赤十字の発祥地の熊本赤十字病院は、被災地に最も近い災害拠点病院となりました。前震による病院インフラの被災は、深刻ではありませんでしたが、本震では停電と断水が発生、断水は1週間以上続いて、透析患者の受け入れができないなど深刻な影響があったそうです。
後で分かったことですが、スタッフの半数以上が被災者だったにもかかわらず、前震発生後には、直ちに多くの職員が参集。自身も被災者でありながら、診療にあたられました。また、一部のスタッフは、避難所から出勤し、曽條先生も病院に泊まりこんだ日が多かったそうです。
病院の活動記録によると、当時の病院長は「混雑はしたけれど混乱はしなかった」と振り返っていました。これは、熊本地震が発生する前から、病院が災害時の医療を継続するために、インフラと人・組織の強化に取り組んできたからです。インフラは、72時間対応の非常用発電や約3日分の水を蓄える大型受水槽、一部免震構造の導入、備品の固定など。人については、災害対応マニュアルを作成し、多数傷病者の受け入れ訓練、トリアージ訓練などを実施。
また、熊本赤十字病院は、日本赤十字社の国際医療救援拠点病院として、海外での自然災害に職員を派遣する一方、日本赤十字社が海外の救援活動で使用する野外病院資機材の研究開発にも取り組んできました。
被災後は、トレイの問題も切実ですが、リチウムイオン電池と循環式のトイレを組み合わせた、移動可能な水洗トイレを開発。これは熊本地震には間に合いませんでしたが、2017年の九州北部豪雨や2018年の西日本豪雨災害、そして、令和2年の熊本県での豪雨災害時には、球磨村の災害対策本部に女性専用の水洗トイレとして設置され、被災者の方々から高い評価をいただいたそうです。
- 0 いいね