- なんでも
- 行方不明の餅
- 24/01/17 11:38:31
発達障害の人はどんなことに苦しんでいるのか。精神科医の岩波明氏は「ASDの人はいじめの被害にあいやすい。そして記憶力が優れているせいで、いじめの記憶を忘れられず、成人しても苦しんでいる」という――。(第1回/全2回)
■用水路に突き落とされ、1人で泣いていた小学生時代
中学生になっても、1人でいることが多かったそうです。小学校のときと同様に、周囲の生徒からいじめられることが多く、同級生からぶたれたり、女子生徒からもよくからかわれました。
中学2年生のときが、もっともいじめがひどかったそうです。教科書を隠されて小突かれたり、ズボンの上から性器を強く握られたり、賞味期限切れの牛乳を無理矢理飲まされたり……。休み時間はいつも1人で、校舎のすみでバスが通り過ぎるのを見て過ごしたことを記憶しています。このようにASDの当事者は、小児期に周囲の理解やサポートが得られずに、いじめの対象となることが珍しくないのです。
■記憶力が優れているせいでいじめの記憶を忘れられない
ASDのお子さんの場合、いじめの加害者になることはほぼありません。ほとんどが被害者の立場です。まれに爆発することはありますが、いじめられてもその場で激しく反応することは比較的少ないため、いじめた側はそのお子さんが受けた心の痛みを軽く見ているのかもしれません。
実際には、小学校の頃に受けたいじめの記憶が高校時代、あるいはそれ以降にフラッシュバックしてくるケースも多々見られます。また、映像も非常に鮮明で、細部まで覚えています。
私が診療している成人の患者さんでも、「今でも(自分をいじめた)アイツが許せない。殺してやりたい」などと、現在進行形で小学校時代の恨みを語る人がいます。クラスメイトだけでなく、教師の名前が出てくることもあります。忘れられれば楽になるのでしょうが、すぐれた記憶力を持っているため忘れられないのです。
↑記憶力が優れているせいでいじめの記憶を忘れられないのではなく、そんな酷いことをされたら簡単に記憶を忘れることなどできないと思います。
いじめというのは、いじめられた方が現在進行形で恨み続けていてもおかしくないくらいの犯罪なんだということを、もっと周知してほしいと感じました…
https://president.jp/articles/-/77561?page=1
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