モーニング
全国的にクマの目撃情報や被害が増えている中、静岡県河津町では10月20日、山間部でクマが罠にかかっているのが見つかった。2年前に西伊豆町で見つかったクマとは別の個体と見られている。
■ビックリ!シカ対策の罠にツキノワグマ
10月20日午前。河津町にある二本杉峠付近でクマがくくり罠にかかっているのを森林整備のため山を訪れていた人が見つけた。
町からの要請を受け、現場に同行した体感型動物園iZoo(河津町)の飼育員で狩猟免許を持つ渡部那智さんによると、クマはオスのツキノワグマで、体長は約120センチ。
当初は罠にかかってクマが驚いている状態だったため、人に向かってきたりもしたという。
ただ罠は元々、森林のシカ被害を防ぐため林野庁・静岡森林管理署が仕掛けたもので、錯誤捕獲となることからクマを麻酔銃で眠らせた後、山に戻された。大きなケガはなく、健康的に歩いていたそうだ。
渡部さんは「放獣したからといって、そのクマが害をなさないかと言われたら絶対にないとは言い切れない状態だが、それでも山の奥の方に放獣したので人に会うことがなく、このまま元気に過ごしてくれたら、それがクマにとっても、人にとっても一番」と話す。
■クマが絶滅したと言われた伊豆半島
河津町がある伊豆半島は昭和初期までツキノワグマが生息していたものの、その後、絶滅したと言われていた。しかし2年前、西伊豆町で罠にかかったツキノワグマが発見され、山奥に放たれた。伊豆半島でクマの生息が確認されたのは約100年ぶりの出来事だった。
その際、クマには個体を識別できるようタグが付けられたとのことだが、渡部さんは「サイズも違えば、今回タグも確認できていないので別の個体。オスだったので『“はぐれ”のオスなのかな』と(現地で)言われていた」と証言する。
伊豆半島では2023年に入り、半島中央に位置する伊豆市や南端の南伊豆町でもクマの目撃情報が寄せられている。
人々が知らなかっただけで長年、クマが生息し続けていたのか。環境などが変化する中でクマがどこからか“移住”してきたのか。それはクマにしかわからない。
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テレビ静岡 2023年10月20日 金曜 午後7:30
https://www.fnn.jp/articles/-/603757
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