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- 匿名
- 23/08/16 05:31:55
8/15(火) 11:02配信
(前略)
畑さんによれば、移住希望者がまず気を付けるべきは、京都人の「ホンネ」だという。
「京都人が“何を尋ねても笑顔を答えてくれる”のは、あくまでも観光客向けの顔と心得るべきですね。一定期間のお付き合いは笑顔で済ませても、隣に引っ越して来るとなれば話は別。ちょっとしたやり取りの行き違いで、相手の態度が数日前までとは全く変わってしまうこともあります」
たとえば、京都に家を建てるため、ご近所にあいさつへ訪れたとしよう。隣家の住人の第一声は「どっからきはったん?」。この時、京都府内の別の場所から越してきたのならともかく、“東京から来ました”などと嬉しそうに答えると、「なんで、わざわざ京都にきはったん?」と白けた雰囲気になることもあるという。さらに、「東京は便利でよかったんですが、京都の落ち着いた雰囲気に憧れまして……」などというのは避けた方がいい。「こんな不便なとこに、わざわざ遠くからすんませんなぁ」と返されるのがオチだからだ。
「大事なのは、決して“ふるさと自慢”をしないことです。京都人の物差しは“京都かそれ以外か”なので、引っ越す前の街について聞かれたら、枕詞に“京都にはかないませんけど”をつけて端的に回答するのが正解です。そうして上手く立ち回ると、“ええ人え”といった評判が町内に出回ることになります。ちなみに、うちの会社には先祖の代から京都に住み続けて7代目の女性スタッフがいるのですが、彼女によれば、同じ京都でも伏見から京都市内に引っ越すと“遠いところからよくきはって”と言われるそうです」
(中略)
それに加えて、“ホンネ”を汲み取ることも重要だ。
「たとえば、建築工事の資材を積んだトラックの停車場所を探している時に、隣家の人から“うちの前に停めてもらってもええで”と言われたとします。しかし、絶対に停めてはいけません。この言葉を額面通りに受け取ると“常識がない”と判断されてしまう。それどころか、警察に通報されることもあります。そうした言葉は社交辞令と受け流し、とにかく近隣に迷惑をかけないように配慮すると、“さすが京都の業者さんやわ”と言われるようになるんです」
ここまでの話を聞くと、軽い気持ちで京都への“移住”を口にするのは許されないと思えてくる。だが、畑さんは次のように語るのだ。
「京都人は、観光客や移住者を含めて外から人が入ってくることを嫌がっているわけではないんです。むしろ、本心では外の人と喋りたいし、仲よくしたいと考えている人が多いと思います。ただ、“角が立たないようにコミュニケーションを取ること”を京都人がとても大事にしているという点は理解してほしい。移住してすぐに受け入れてもらおうとするのではなく、まずはほどよい距離感で生活してみる。その積み重ねによって周囲が徐々に警戒心を解いていけば、“地蔵盆”など地元の行事に招かれるようになるはずです。それに、最初は大変かもしれませんが、京都に移住したのをきっかけに日常生活の中で細やかな気配りを身につけてしまえば、その後のビジネスシーンなどにもきっと活かせると思いますよ。おススメです」
デイリー新潮 https://news.yahoo.co.jp/articles/2dd3d915b1bf5a92345e3993353ca8b2812dbea9?page=1
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