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限りなく事実に近いフィクション
小学館のマンガ誌『週刊ビッグコミックスピリッツ』で連載中の『がんばりょんかぁ、マサコちゃん』。財務省の公文書改ざん事件で夫の赤木俊夫さんを亡くした雅子さんを主人公にした物語です。第4話の掲載号がきょう21日発売されました。
「この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません」とお断りするのは創作の自由を確保するためのお約束ですが、そこから続けて「実在する人々の切なる想い、祈りには大きく関係しています」と表明しています。当事者である赤木雅子さんに話を聴いた「限りなく事実に近いフィクション」なのです。
掲載中の第4話は、マサコさんが記者会見で「これを見てください」とコードを掲げ、「夫はこのコードを首に巻いて自殺したんです」と語る衝撃的なシーンから始まります。これは実際に去年6月24日、赤木雅子さんが外国特派員協会の会見で行った出来事です。会場にマンガ制作チームも来ていて、その様子を見ていたから再現できました。
改ざんを告発する「手記」を遺し命を絶ったトシオさん
続いて場面は、赤木俊夫さんが命を絶った4年前の3月7日に移ります。刑事たちが自宅にやってきてトシオさんの遺書を見つけます。そこに書かれた「これが財務官僚王国。最後は下部がしっぽを切られる」という悲痛な手書きの文字。パソコンにはA4で7枚に渡る、改ざんを告発する「手記」もありました。この遺書や手記は、現実に俊夫さんが遺したものを文字の形に至るまで忠実に再現しています。マサコさんは、夫が何に一人で苦しんでいたのかをようやく知ります。
「週刊文春にでも持って行こうかな…」を刑事が止める
刑事たちが立ち去る時、その一人が「ご主人の手記どうするつもりですか?」と尋ねます。するとマサコさんは……
「『週刊文春』にでも持って行こうかな…」
もちろん雅子さんはこの時点で『週刊文春』とつながりがあったわけではありません。ただ、この時すでに「文春砲」の名が轟くほどスクープで名高かったため、思い付きで口にしただけです。ところが刑事は「奥さん悪いことは言いません。マスコミに渡すのはやめたほうがいい」「余計なことは考えないほうがいい」と告げます。
ここで描かれている会話も、事実そのままです。現実に4年前、赤木雅子さんと刑事の間でこのような言葉が交わされたのです。雅子さんはその後実際に俊夫さんの手記を『週刊文春』で公表しますが、それまでに2年の歳月を要しました。
続きはWebで
相澤冬樹
2022.02.21
https://fuyu3710.theletter.jp/posts/6dbe6e30-92ae-11ec-a6bc-2bf70d8ad9...
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