学校に「桃鉄」 地理・歴史学べ 貧乏神のいない教育版に熱視線

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学校に「桃鉄」 地理・歴史学べ 貧乏神のいない教育版に熱視線
毎日新聞
2023/5/5 16:00

人気ゲーム「桃太郎電鉄」(桃鉄)の教育用に特化されたバージョンが注目されている。桃鉄シリーズを制作するコナミデジタルエンタテインメント(東京都)が2023年1月、教育分野に貢献しようと「桃太郎電鉄教育版 日本っておもしろい!」を無償で提供するサービスを始めたところ、4月中旬までに全国3000以上の小中学校から利用申請があった。

桃鉄はすごろく方式で日本中の鉄路を巡って「物件」を買い集め、資産額を競う。物件は実際の地域性を反映しており、新潟県は水田、愛知県は自動車工場、愛媛県はミカン畑といった具合だ。秋田県の「きりたんぽ鍋」や島根県の「出雲そば」などご当地の自慢の味も登場し、幅広く地理の知識を得られる。城や古戦場を巡るスタンプラリーなど、歴史にまつわる「イベント」が出現することもある。

 桃鉄教育版の開発に携わったのは、立命館小(京都市)の正頭(しょうとう)英和教諭(40)だ。仮想世界でブロックを組み合わせてさまざまなモノを作る人気ゲーム「マインクラフト」を活用した授業が評価され、世界の優れた教師をたたえる英国の「グローバル・ティーチャー賞」で19年のトップ10に選ばれた。桃鉄も教育に活用できると考え、桃鉄の生みの親のゲームライター、さくまあきらさん(70)に打診した。

正頭教諭はコナミの担当者と協議し、教育版では子ども同士のトラブルを防ぐ工夫をした。桃鉄の特徴の一つで他のプレーヤーを妨害するキャラクター「貧乏神」は相手へのダメージが大きいため登場させていない。また、他のさまざまな妨害カードも行使する相手を指定できなくしている。一方、駅ごとに地域の詳しい解説が写真と共に表示される機能を持たせた。「物件ごとに収益率の計算法が違うといった面もあり、社会科以外の教材としても使える」と話す。

 菅原小の世古教諭は教育版について「ゲームを通じて農業や工業の盛んな地域は調べられる。そこから、なぜ盛んなのか関心や疑問を持ってもらい、授業につなげていくためのツールとして優れている」と話し、市教委メンバーや他の教諭有志らと定期的にオンライン会議を開いて活用法の議論を続けている。

 コナミの担当者は「発表直後から想定を超えるポジティブな反響をいただいた。教育現場の声をもとに改善や機能拡張をしたい」とコメントした。【野原寛史】

https://mainichi.jp/articles/20230429/k00/00m/100/216000c

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