- なんでも
- 常盤公園
- 23/03/11 15:49:57
マグロは同じ太平洋を行き来しているため、どこの港に揚がったかで産地表示が決まる。高級マグロと言えば、青森県大間が有名だが、ブランドが確立しているだけに偽装も行われやすい。豊洲市場のマグロの仲買人が明かす。
「岩手県など大間から離れた場所で釣ったマグロをわざわざ大間まで運んで水揚げして、大間ブランドのシールを貼ってもらうという話はよく聞きます。これはルール的にも偽装ではないし、消費者にとって大切なのは、マグロそのものの品質よりも、わかりやすいブランドだからね。
結局、海産物の産地はプロの目で見てもわからないんです。わかるのは、いいマグロか悪いマグロかということだけ。大間で実際に揚がったマグロより流通している大間マグロの量が多いことは間違いありません」
小浜産のグジ(アマダイ)、下関のフグなどブランド化している魚も、偽装が絶えない。
ワカメも偽装が相次いで発覚する水産物だ。鳴門産のワカメは渦潮にもまれて育ったため歯ごたえが良いとしてブランド化している。しかし、生産量は少なく、鳴門産ワカメは国内産全体のわずか1割程度。
牛肉やコメでは偽装が行われていないのか? 残念ながら、それは幻想にすぎない。畜産専門誌の記者が語る。
食肉処理場で解体され、枝肉の状態で出荷された牛肉はいくつかの中間業者を通じて精肉店やスーパーに届きます。その途中、冷凍庫でラベルの付け替えが行われても発覚することは稀。スーパーのバックヤードなどでミンチにしたり、総菜に加工してしまえば、もう誰にもわからない。
イオンのように川上の生産から川下の販売まで一貫して管理しているような大手は別ですが、中小のスーパーではその気になればいくらでも偽装できてしまうのです」
他にも松阪牛などのブランドを掲げながら、安い肉を提供する羊頭狗肉のレストランは後を絶たない。
気をつけたほうがいいのは、いくつかの種類を混ぜた『ブレンド米』です。国産のコメをブレンドする限りは産地や品種、産年などもあいまいなままで許される。古米を混ぜて原価を下げるなんてことは当たり前に行われています
一方、比較的見抜きやすい偽装もある。調理しやすいようにすでに皮をむいたり、調理したりした野菜類だ。具体的には、サトイモ、タケノコ、ゴボウ、山菜など。
「これらの野菜は、国産であれば、加工せずそのまま売ったほうが儲けが出るはずの商品。加工されているものはほとんどが中国など海外産と見て間違いない。それでも国産を謳っているような商品は用心したほうがいいでしょう」(都内大手スーパー店員)
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