• No.1 アルゼンチン・ペソ

    22/12/12 01:48:26

    ■同調圧力の強さが「デマ」を強固にする?

    ――ママ友経由で偏った思想に出会うケースもよく聞きます。

    今西 (略) 母親が集い同じ様にいたい気持ちから、ひとつの情報を皆で信じる。イデオロギーとして子どもを守りたいという気持ちで団結した結果、デマにハマるケースもあるでしょう。それは、学力とは関係ありません。勉強する力とリテラシーを判断する力は、まったく違うような気がしています。

     また、妊娠出産育児はスピリチュアルとの親和性も高く、そうしたビジネスからデマや迷信が刷り込まれるケースも山ほどあります。発達障害に効くマッサージや水など、さまざまなものが確認されています。自然派傾向のある新興宗教専属の小児科医がいるような地域もあるので、あらゆる場所から、偏った思想や誤情報、迷信が入り込んできます。

    ――情報を自分で見極めるコツはありますか。

    今西 公衆衛生学では、誤情報・デマを流したり、陰謀論を広めたりする人たちが求めるものの頭文字をとった「MICE(マイス)」と呼ばれる言葉があります。

     マネー(Money)はビジネス。イデオロギー(Ideology)は信条や政治的姿勢。コンプロマイズ(Compromise)は妥協や自己矛盾。エゴ(Ego)は、自我や承認欲求。疑わしい情報に出会ったら、その情報によってMICEを得る人がいないかどうか、MICEが動機になっていないかチェックしてみてください。

     僕はMICEの中で、一番大きいのはエゴかなという気がしています。例えば「ビタミンKのシロップ」。産まれたあと赤ちゃんに飲ませる出血予防のシロップなんですが、月に2~3人は拒否するお母さんに出会います。ところがそういうお母さんはファストフードが大好きだったりするんですよ。

     自分はファストフードを食べながら「添加物はダメ」と主張する。だから論理としては矛盾しているのですが、エゴによってその情報を信じている。子どもを思う気持ちからですので、責めるべきではないのですが、誤情報であることには変わりありません。#1でお話しした怪しい療法に手を出す医師の場合は、マネーですよね。

    ■デマに振り回されないために

    ――自分で見極めるのは難しい場合はどうしたら?

    今西 専門的な内容を分かりやすく一般の人に説明できる人=ミドルマンを見つけておくのがいいですね。最近ですと、研究者の成田悠輔さんとか。ああいう人たちは、難しいものを分かりやすく伝えられる技術がすごい。それをひとりに絞らず、複数チェックできるとなおいい。

     さらに子育てや出産の場合、ミドルマンは必ずしも医療者でなくてもいい。一般の方でそういう医療のリテラシーとか高い人、いますよね。例えば医療リテラシーの高いママ友とか。そういう人たちの役割って、すごく大切だと感じています。もう一つは公的機関。例えば厚生労働省や日本小児科学会とか。そういった公的機関が出す情報も、あわせて確認していきましょう。

    https://bunshun.jp/articles/-/58860

    【前編を読む】「子どもが泣き叫ぶのは愛情不足の証拠」…育児の問題をすべて母親に押しつける「呪いの発信者」とは
    https://bunshun.jp/articles/-/58858

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