記者が語る安倍元首相襲撃の一部始終「総理頑張れ!総理頑張れ!」と叫ぶ人も【安倍晋三銃撃事件】

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    • アルストロメリア(小悪魔的な思い)
      22/07/20 14:59:55

     「総理頑張れ!総理頑張れ!」。祈りにも近い思いを繰り返し叫ぶ人、身を寄せ合う看護師ら。多くの人に見送られ、安倍氏を乗せた救急車は到着から4分後に現場を後にした。
     きびすを返して再びバスロータリーに向かうと、安倍氏を銃撃した男は腕や脚を地面に押さえ付けられ、あおむけの状態でいた。しきりにまばたきをしながら、捜査員らしき男性との間で淡々とやりとりを交わしていた。空を見つめる表情からは、怒りや興奮といった感情は見て取れない。奈良県警はその約1時間後、男の名前を山上徹也容疑者(41)と発表した。
     私はその後も現場周辺にとどまり、見たもの、聞いたものをデスクに伝え続けた。午後6時前、近くの路上で見つけたベンチに座って原稿を書いていた時、取材班のオンラインチャットで「死亡」の2文字を見た。「ああ、やっぱりだめやったか」。しばし作業の手を止めた。天を仰ぐと分厚い雲が一面に垂れ込めていた。

     翌日、事件取材を別の記者に引き継ぎ、私は参院選の情勢取材を再開した。投開票日は次の日に迫っていた。開票所の下見や政党関係者への取材、「当選確実」を出す手順の確認などやるべきことは山積していた。ただ、手が空いた時や移動の車中ではニュースばかり聴いていた。事件の続報が気になり、選挙取材にはあまり身が入らなかった。(略) 

     安倍氏の葬儀が執り行われた12日、自民党の高市早苗政調会長がツイッターを更新し、喪主を務めた昭恵夫人のあいさつを紹介していた。「最期に手を握り返してくれた気がした」。この一文を読んだ時、事件の一部始終がよみがえってきた。自分の目の前で撃たれた人が亡くなった。その事実の重みを初めて実感し、こらえ切れずに泣いた。

     白昼の蛮行から15日で1週間。ボイスレコーダーには生々しい音声が記録されている。だが必要に迫られることがなければ、もうあまり聞き返すことはないだろう。録音を聞くまでもない。日本で最も有名な政治家の命を奪ったあの銃声音は、今も耳にこびりついて離れない。

    https://nordot.app/919851945974251520?c=516798125649773665

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