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- 22/04/09 07:28:09
反ワクとプーチン擁護ってどうしてかぶってるの?と思ったときに読む話
2022.03.24 16:30
ネット、とりわけSNS上というのは本当にいろんな陰謀論であふれかえっていますよね。
陰謀論といえばトランプを信奉するQアノングループが有名ですが、最近だと「ウクライナはネオナチ、それと戦うロシア軍は正義の味方」といったロシア擁護の陰謀論まで登場しています。
そんな中で、ネットで公開されたある調査結果が波紋をよんでいます。
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「ウクライナ政府はネオナチ」という情報を拡散したアカウントの87.8%が反ワクチン関連ツイートを拡散していました。
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恐らく、多くの人は「なんだか出所のよくわからない陰謀論って、主張してる人がかぶってるよな」という印象はあったと思います。その一端が数字でばっちり示されたわけです。
なぜ、あやしげな言説を信じちゃう人は一つで満足せずにあれこれ手を出しちゃうんでしょうか。実はキャリアとも密接に関係するテーマだったりします。
というわけで、今回はキャリアという観点から見た陰謀論についてまとめておきましょう。
◆誰もがエリートを超越できる、それが陰謀ワールド
筆者は仕事柄といってはなんですけど人間観察が大好きで、SNSではどんなバカでも一人もブロックせずニヤニヤしながら観察しています。
また頭の悪い人と同じくらい頭のおかしい人にも興味があるので、定期的に各陰謀論者もウォッチしています。
で、結論を言うと、そういう人達というのは実際に複数の陰謀論をはしごしてる人がすごく多いです。(略)
なんで彼らは“かぶる”んでしょうか。筆者は、カギはSNSにあると見ています。
SNS上にはほとんど無限ともいえる情報が漂流しています。たとえば、ロシアが一方的にウクライナに侵攻したというニュースならテレビや新聞でいくらでも報じられていますけど、逆に「ウクライナ政府による親露派住民迫害を止めるためにロシアが介入した」という言説も、SNS上からは自分で選び取ることが可能です。
ワクチン接種で重症化は明白に抑制されているという事実は政府も認め、大手メディアも報じている事実ではありますが、やはりSNSからは全く逆の“事実”を抜き出すことが可能です。
政治以外でも、たとえば日本の経済政策などでも、経済メディアで識者が解説しているのとは全く異質の“提言”を拾い集めることもできます。
要するに、一次情報を精査して編集してくれるニュースと違い、SNSからは自分の耳にとって心地よい自分好みの“ニュース”をいくらでも作成できちゃうんですね。
さらに言えば、それはある種の人たちにとって陶酔感をともなうほどの疑似的な成功体験をあたえてくれます。
「専門家やメディアはバカばかりだが、自分は本当のことをわかっている」
陰謀モードのスイッチをオンにし、陰謀論に身を任せた瞬間、本人は既存の社会秩序すべてを超越した存在になれるのです。
むろん、普通の良識ある社会人なら「んなわけねーじゃん(笑)」で一笑する話でしょう。でもリアルで成功体験に乏しい人、あるいはファクトと願望の区別がつかない人にとっては、それは一度味わうと病みつきになるほどの快楽なんです。
こうして、本人は色々な常識を超越し続け、気が付けば我々の住まう世界とは全く別の世界線に到達していることになります。
グローバルな超巨大資本が情報操作により世界をワクチン漬けにし、ネオナチ化したウクライナをけしかけ戦火を引き起こそうとしている。プーチンとロシア軍はそれに立ち向かう正義の味方だ。あと、自国通貨建てのロシア国債は絶対デフォルトしないから日本もいっぱい国債発行して金を山分けしよう……etc
文字にするだけで頭がくらくらするほど奇怪な世界観ですね。でも彼らの世界観というのはそっくりそのまま、彼ら自身の心の内面もあらわしています。
その世界観が奇怪であればあるほど、それだけ巨大な空虚さ、疎外感といったものを抱え込んでいるんだろうなという気がしますね。
https://agora-web.jp/archives/2055713.html
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