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- 22/02/02 03:24:35
中国で、8人の子どもの母親が首に鎖を巻かれた状態で、村の小屋に閉じ込められている映像が表面化し、ネットで怒りや衝撃が広がっている。
中国東部・江蘇省徐州市にいるこの女性を訪ねた男性が動画を撮影し、動画アプリ抖音(ドウイン)に28日に投稿した。ドウインは動画アプリTikTok(ティックトック)の親会社。
動画からは、撮影した男性が目の前の状況に衝撃を受けている様子が伝わってくる。
男性は暖かい衣服を女性に渡すと、いくつか質問をしている。だが女性はちゃんと答えられない。
女性はぼんやりした様子で、寒くないかと男性が繰り返し尋ねても、問いかけが理解できないように見える。
冬の凍えるような気温の中、女性は少ししか重ね着していない。
■女性の現状をめぐる議論も
この動画は中国のネチズン(ネット市民)の間で急速に拡散され、当局に支援を求める声が沸き起こっている。
中国の遠隔地では女性が虐待され、一部の権利しか認められていないとの指摘も出ている。動画の女性が8人の子どもを産むに至った状況を問題視する人もいる。
中国で厳しい産児制限がなされてきた中で、今回の事案になぜ当局が気がつかなかったのか問う声もある。
■当局が誘拐を否定
動画が投稿されて以降、中国の寒村における人身売買をめぐって、熱い議論が繰り広げられている。ただ、今回の女性については詳細がほとんど明らかになっていない。
多くの人が2007年の中国映画「盲山」になぞらえている。若い女性が誘拐され、奴隷として売られる物語だ。
当局は28日、誘拐の憶測は当たらないとする声明を発表。女性のラストネームはヤンで、徐州市豊県の地域の出身だとした。
当局はまた、女性はドンという名の男性と1998年に結婚しており、精神的な病気だと診断されていると説明した。夫とされる男性の家族は、女性がいきなり暴力的になることがよくあったと、当局に話したという。
■新たな声明
こうした当局の説明は、ネチズンの怒りに油を注ぐこととなった。女性が拘束され、鎖が使われ、福祉面で問題と思われる状況にあることを、当局は無視しているとの批判が出た。
これを受けて当局は31日、2つ目の声明を発表。家族のこれまでについて、より詳しい情報を提供した。
現地メディアによると、新たな声明は、当局が女性の夫について調べていると説明。「ドンは法律に違反した疑いがある。治安当局が調査を始めた」としている。
声明はさらに、女性は現在、病院で治療を受けており、子どもたちは公的ケア施設に収容されたと報告。女性は最近、統合失調症と診断されたとしている。
■「人であり物じゃない」
新たな声明も、ネチズンの怒りを鎮めることにはつながっていない。現地当局にもっと責任を取らせるべきだとの声が上がっている。
「彼女は人で、物じゃない。20年間で8人を産んで、やっと今日知られることになっただと? 関係のある政府部局や司法当局の誰もが潔白ではない」と、あるネットユーザーは書いた。
今回の問題が28日に初めて話題となって以来、オンラインでの議論は厳しく検閲されている。当局は、人身売買に関する多くの投稿を削除。「徐州市の8人の子ども」というキーワードについて検閲している。
しかし、「子どもが8人いる徐州市豊県の女性に関する当局の声明が公表された」と題されたトピックは維持されており、1億9000万回以上閲覧され、31日だけで約5万6000件のコメントが寄せられた。多くは現地当局の対応を批判している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c630b8ed2c76d987cb6b0dd0ad2613e2a026ac16
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