• No.75 流鉄流山線

    22/01/31 12:25:02

    こんなドラマ要らないと思う。必要ない。

    女子プロレス人気の頂点は1985年にあった。長与千種とライオネス飛鳥のペア“クラッシュ・ギャルズ”と、ダンプ松本率いる“極悪同盟”の対決は、女子中高生を熱狂の渦に巻き込んだ。

    1985年8月28日に大阪城ホールで組まれた長与千種対ダンプ松本は、敗者髪切りデスマッチという女子ならではの試合形式で行われた。
    入場時、長与千種は羽織り袴姿、額にはハチマキを巻いて、選手たちの騎馬に担がれて登場した。
    のちに判明したことだが、千種が見せようとしたのは、美しい若武者が、討ち死にする姿だったのだ。 敵役であるダンプ松本は千種を鉄柱に叩きつけ、鎖で殴りつけ、首を絞めた。
    ダンプの反則攻撃と、見て見ぬ振りをするレフェリーのホセ・トーレスに、観客である女子中高生たちの怒りは沸騰した。
    血まみれにされて敗北したスーパーヒロインは、リング上で椅子に座らされて、ハサミで髪を切られ、バリカンで丸坊主にされてしまった。
    まるでキリストが十字架に磔になったかのようなカタストロフを見せつけられた観客席の少女たちは泣き叫び、巨大な大阪城ホールは異様な緊張感に包まれた。
    試合を実況した志生野温夫アナウンサーは「この熱狂ぶりはただごとではない。もはやプロレスの領域を逸脱している。このままでは死人が出てしまうぞと思って怖くなりました」と語ってくれた。

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