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住民に「働きたくない」とも漏らしていた伯父。事件は3日で発生から2週間。県警は妹夫婦との同居生活で、一方的に不満を募らせたとみている。
伯父は11月19日午後11時35~40分ごろ、自宅に火を放って全焼させ、就寝中の小学6年の兄(12)と同1年弟(7)を殺害した疑いが持たれている。
県警や近隣住民によると全焼した民家は、伯父と、その妹で亡くなった兄弟の母親が育った実家だった。伯父は2年前に大阪から戻り、妹夫婦と兄弟との5人暮らしだった。
しかし、同じ家の下で生活は完全に別々で、伯父は1階で過ごし、2階に住む妹家族とはほとんど接触がなかったという。食事は妹夫婦が用意したが、捜査関係者は「妹の家族が寝静まったり、留守だったりすると部屋から出てくるような状態だった」と話す。
住民によると、伯父は妹から就職するように言われていたが、「働きたくない」「生活保護を受けたい」などと話していたという。
捜査関係者によると、伯父は「部屋の押し入れにあった布団に、ガソリンをまいて火を付けた」と供述。「兄弟が家にいると知っていた」とも話し、県警は事件当日、兄弟の父親が母親を車で迎えに行くのを確認してから火を放った疑いがあるとみている。
一方、伯父の事件後の足取りも分かってきた。
捜査関係者によると、出火直後の20日未明は民家の北西約1キロにあるコンビニの防犯カメラに、食料品などを買う伯父の姿が写っていた。さらに同日早朝、JR明石駅の改札を通過する姿が確認された。
土地勘のあった大阪市に向かったとみられ、伯父は同市内で「商店街や地下街をうろうろした」などと説明。火災で兄弟が亡くなったことは「新聞社の建物の前に張られていた新聞を読んで知った」と話しているという。
そして事件から5日後の24日昼、同市北区の扇町公園でベンチに座っているところを県警の捜査員が発見。任意同行され、現住建造物等放火と兄弟に対する殺人容疑で逮捕された。取り調べには淡々と応じているが、反省や兄弟や両親に対する謝罪の言葉は述べていないという。- 0
21/12/03 12:26:57