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新型コロナウイルスは、ACE2というたんぱく質をとにかく探して、そこから感染をしている。このACE2は、肺に多いから肺に感染しやすいと思っていた。そしてACE2は、これまで脳にはないと思われていたのに、今回、脳にもACE2があることを見つけ出した、ということですね。
新型コロナウイルスは脳の神経細胞に感染を起こすんですけれども、感染した細胞自体は殺さずに、ウイルスを増やすために生かしているんですけれども、その周りの神経細胞というのが、酸素を奪い取られて酸欠のために急激に死んでいって、それでダメージを起こしているという結果が取れました。
わたしたちもその実験結果を見たときは、ちょっとびっくりしました。というのは、肺でダメージを起こして、そこから死にいたっていると考えていたんですけども、マウスの実験によると、脳のほうが感染したときに死ぬ率がすごく高くなったので、やはり脳というのは、感染したら危険な場所だということが分かりました。
脳にいくメカニズムというのは、まだ分かってないのですか。
脳にいくメカニズムはいろいろ考えられているんですけども、まず肺で増えたウイルスが、血管、血液の細胞に感染してそれが脳に達して、そこから感染が広がるという場合と、あとは、鼻から直接、脳に神経細胞を通して感染が起こってしまうかもしれないという、その2つの考えが、今あげられています。
後遺症で脳梗塞などになるんじゃないか、というようなことも言われていますけれども、そのあたりも関係しているんでしょうか。
そうですね。一度脳の細胞に感染が起こると、そこのダメージや酸欠などで脳梗塞になってしまったり、あと免疫の暴走とか自己免疫疾患の場合でも、脳にダメージが起こって脳梗塞になったり、とにかく脳にダメージが起こる。3つくらいの方法があると思います。
https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/article/nhkjournal/HoOKDRHTMt.html- 1
21/10/22 14:51:46