- なんでも
- ザブトン
- 21/08/01 18:53:30
目の前に大きな黒い影
季節は春。場所は富士五湖周辺の低山にある「東海自然歩道」での出来事だった。
「紅葉台」から三つの湖を見渡せる「三湖台」で絶景を堪能した後、湖へと歩を進め5分ほど降りたばかりの場所。
急坂をかなり足早に降りていく途中、突然道を遮るように大きな黒い影が現れ、あろうことか道の中央で立ち止まりこちらに頭を向けたのである。まさに危機的状況だ。
そこで何度かの熊との接近により、心得ていたノウハウが頭をよぎる。声を上げたり、走って逃げたり、威嚇してはいけない、目をそらしてはいけない、敵意を見せずに少しずつ後ずさりしながら距離を遠ざける。
熊はまるで大きな置物のようにこちらに顔を向けて固まったままだ。距離は10m程度の超至近距離。時速50km~60kmで走る熊なら数秒で詰められてしまう。
最悪の場合「格闘」することも覚悟したが、ゆっくりと5、6歩距離を遠ざけた瞬間、熊は自ら視線を逸らし、茂みの方へと姿を消したのである。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/78193?page=2
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