• No.20 アモレ

    21/06/21 07:45:25

    心身ともにキャリアの最盛期にあるモンスター

    「すべてがホンモノ!」井上尚弥は“新たなパッキャオ”か。英メディアでの識者の回答は「幻影を追う必要などない」
     5度目の防衛に向け、日本が誇るモンスターに死角はない。

     現地時間6月19日、ボクシングWBA&IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥(大橋ジム)は、ラスベガスのバージン・ホテルズ・ラスベガスで、マイケル・ダスマリナス(フィリピン)と対戦する。


     昨年10月のジェイソン・モロニー(オーストラリア)から7回TKO勝ちを収め、さらに声価を高めた井上。地力で勝るダスマリナスを向こうに回す今回も、やはり下馬評は圧倒的有利との見方が強い。

     幾多の名手がそうであったように、ボクシング界に絶対は存在しない。だが、心身ともにキャリアの最盛期にある現在の井上からは、勝利を確信させるオーラが漂う。それゆえに、周囲からはレジェンドとの比較論が活発に繰り返される。

     英衛星放送『Sky Sports』が組んだ「イノウエは新しいパッキャオか?」という特集に、マネジメント会社『MP Promotions』を取り仕切るショーン・ギボンズ氏が登場。自身の顧客でもある“フィリピンの英雄”と井上を、次のように論じた。

    「イノウエはドネア戦でワンランク上がった感がある。メディアなどでの露出を見ても明らかだが、格が上がったんだよ。ただ、マニー・パッキャオのような男は二度と現れない。そしてリッキー・ハットンも唯一無二だ。だからイノウエが彼らの幻影を追う必要はない。なぜなら、彼はすでにスターであり、常にハイクオリティな対戦が求められている」

     名プロモーターが褒めちぎる井上の実力は、リングで拳を交わした戦士たちも認めるところだ。元WBA王者ジェイミー・マクドネル(英国)は、2018年5月に対戦した際の印象を、次のように振り返っている。

    「間違いなく世界でベストのひとりで、すべてがホンモノだった。彼が私にビッグショットを見舞った時に、それをいとも簡単にやってのけていたよ。普段の彼はとても獣には見えないんだけど、試合の日は目つきが変わる。そして、驚くほどに素晴らしいパンチを繰り出す

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