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- 21/06/18 10:25:59
コロナワクチンは発症だけでなく感染も予防、わかり始めた効果
2021.6.16
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米疾病対策センター(CDC)の新たなデータでは、接種後も新型コロナに感染するケースはあるが、非常にまれであることが示された。
CDCによると、4月14日までに米国でワクチン接種を完了した7500万人強のうち、5814人が新型コロナに感染した。そのうち45%は60歳以上だった。また、7%が入院、1%が死亡した。現在、米国で接種を完了した人は8800万人近くに上っている。(略)
ワクチンは第一に、感染そのものではなく病気になること、すなわち発症を防ぐものだ。この区別は重要だが、多くの人はこの点を認識していない。つまり、どんなワクチンでも、接種を終えた人が他人にウイルスを感染させないようにできるとは限らない。(略)
米食品医薬品局(FDA)が最初の新型コロナワクチンを承認してから4カ月。CDCは、ワクチンが感染者数を大幅に減らし、結果として接種を受けた人が他人にウイルスを感染させるリスクを低下させることを示唆する十分なデータを得た。(参考記事:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/21/042100200/?ST=m_news)
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モデルナ社は、2回目の接種時に全参加者を検査し、1回目の接種後、プラセボ(偽薬)グループよりもワクチン接種を受けたグループのほうが、無症状感染が少なかったと12月にFDAに報告し、発表された。
同じくJ&J社も、約3000人の第3相臨床試験の参加者を対象にした検査結果を報告した。これは、接種後に新たな感染による抗体が生じたかどうかを確認するため、接種から2カ月後に検査を行ったものだ。初期データは、プラセボグループと比べて無症状感染を74%減少させることを示唆していた。
こうした結果から、ワクチンには感染を防止する能力があることが示唆された。その後発表された3つの査読前(プレプリント)論文が、さらに吉報をもたらした。そのうちの1つ、2月8日付けでプレプリントサーバー「medRxiv」に発表された論文は、ファイザー・ビオンテック製のワクチンを1回接種したPCR検査陽性者は、接種を受けていない感染者よりもウイルス量が最大で20倍少なかったことを明らかにした。
米メイヨー・クリニックが2月27日付けで「medRxiv」に、英イングランド公衆衛生局(PHE)が2月22日付けでプレプリントサーバー「Preprints with The Lancet」にそれぞれ発表した論文では、ファイザー・ビオンテック製ワクチンの接種を完了した医療従事者計8万5000人以上の定期的な検査結果などが報告され、ワクチンが感染例を85~89%減少させたことが示された。これらのエビデンスから、3つのワクチンすべてが、接種を受けた人の大半に感染防止効果をもたらすことが明確になった。
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ディーン氏は現時点での全体像に不安はないと語る。
「これらのワクチンは、多くの点で私たちの期待をはるかに上回っています。重症化を予防するだけでなく、他人に感染させることも防いでくれるというのは、非常にすばらしいことです」と氏は言う。「100点満点ではないにしても、誰もが感染の大幅な減少とその価値を理解できるでしょう」
だが、用心はもう不要ということではないと、モリソン氏はくぎを刺す。
「ワクチン接種を済ませたら、重症化が予防でき、感染から十分守られている可能性が高くなったと考えていいでしょう。でも、変異ウイルスは次々に生まれていますし、私たちは集団免疫には程遠い状況です。今後も用心を怠ってはなりません」
CDCは接種済みの人々に対し、マスクや距離の確保なしで未接種の人を訪問する場合は、単一世帯かつ重症化リスクが低い相手に限るよう推奨している。(略)
「接種を受けていない人との接触が、とても心配です。未接種の人が、接種済みの人に感染させる可能性は低いのですが、ゼロではありません」。逆も同様だ。接種済みの人が感染した場合も、未接種の人あるいは病気や薬剤投与で免疫力が低下している人に感染させるリスクは低いが、ゼロではない。
ワクチン接種が拡大すればするほど人々の感染リスクも低下するとディーン氏は言う。
「(略)1人ひとりの接種が積み重なることで、より安全に交流できる環境が少しずつ整ってくるでしょう」
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00292/060200007/
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