- ニュース全般
- 陶晴賢
- 21/01/31 15:11:38
新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した佐賀県内の高校で、生徒や保護者への誹謗(ひぼう)中傷が相次いでいる。県は「差別や偏見は絶対にやめて」と強く呼び掛けている。
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県などによると、ある高校では保護者が職場への出勤を拒否されたり、生徒が自動車教習所の利用を拒まれたりした。県の対策本部会議で、山口祥義知事らが学校関係者への誹謗中傷をやめるよう呼び掛けたが、その後にクラスターが発生した2校でも被害が報告されているという。
27日から対面授業を再開した高校は「制服で列車に乗っているとじろじろ見られる」との訴えを受けて、29日まで登校時間を遅らせ、乗客が多い時間帯を避けるようにした。別の高校も、生徒が歯科で利用を断られる事案が発生。校長は「部活の試合や修学旅行が中止になるなど、コロナ禍の厳しい状況でも子どもたちは耐えて頑張っている。温かいまなざしで見守ってほしい」と訴える。
クラスターが発生した学校は、保健所の指導を受け、感染拡大の恐れがないことを確認した上で再開。濃厚接触者など感染の可能性がある関係者には行動自粛を要請している。 (野村有希)
西日本新聞社
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