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- 武田信繁
- 20/12/26 08:37:22
(東京中央社)眼腫瘍を患い、大勢の人々に支えられて日本で最新の治療を受けることになった南部・高雄市の3歳男児が25日、無事に退院した。台北駐日経済文化代表処の謝長廷(しゃちょうてい)代表(大使に相当)が同日午後、自身のフェイスブックを通じ、「今年のクリスマスで最も喜ぶに値すること」として報告した。
21日に入院した男児は、放射線を出す小さなカプセルを患部に埋め込み、病変に極めて近い位置から放射線治療を行う小線源治療を受けた。謝氏によれば、カプセルは24日午後に取り出され、担当医師は付き添った祖母に「成功した」と告げたという。
退院した男児を心ばかりの弁当でもてなしたという謝氏。自身を含むさまざまな人が贈った退院祝いを受け取って笑顔になった男児の写真を投稿し、痛みを忘れたように活発に飛び跳ねている姿を見て「心に重くのしかかっていた不安がようやく消えた」と安堵した気持ちをつづった。
男児は生後4カ月のころ、小児がんの中でも希少がんとされる網膜芽細胞腫で左の眼球を摘出したが、右目にもがん細胞が転移していたことが判明。日本で治療を受ければ右目を残せる可能性があり、多くの人が高額な費用を集めるのに協力した。また、新型コロナウイルスの影響で懸念されていた日本のビザも日本側の人道的配慮で迅速に発給され、男児は祖母と共に今月5日に東京に向かい、隔離しながら入院を待っていた。2人は26日に帰国する予定。
(楊明珠/編集:塚越西穂)
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