- なんでも
- 一条兼定
- 20/10/07 20:59:49
《神奈川県座間市のアパートで平成29年、男女9人が殺害された事件で、強盗強制性交殺人などの罪に問われた無職、白石隆浩被告(29)の裁判員裁判の第4回公判が6日、東京地裁立川支部(矢野直邦裁判長)で開かれ、同日午後に初めての被告人質問が始まった。白石被告が公の場で何を語るのか、注目が集まった》
《第2回公判以降、被害者3人の事件に絞った審理が行われている。この日は午前から、最初に犠牲となった女性会社員=当時(21)、法廷ではAさん=の母親の証人尋問が行われ、「パソコンの資格を取るために教材を申し込んでいた。生きようと頑張っていた」とした上で「今すぐにでもこの世からいなくなってほしい」と涙ながらに訴えた》
《午後からは、Aさんについての犯行や、事件を起こすまでの白石被告の経歴などについて質問が行われる予定。午後1時、黄緑色のつなぎのような服装で入廷した白石被告が、証言台の前に立った。裁判長から被害者の名前を出さないよう注意を受け、白石被告は「はい」と答えた》
裁判長「それでは弁護側から質問を始めてください」
弁護人「今回の一連の事件が発覚し、3年。これまで白石さんは早く裁判を進めてほしいなどと言っていました。覚えていますか。先週から公判が始まりました。今の心境をお聞かせいただけますか」
《一方的にしゃべる弁護人、証言台の前に座った白石被告は脱力したような姿勢で、無言のままだ》
裁判長「聞こえていますか」
《姿勢を正した白石被告》
白石被告「聞こえているのですが、公判前整理手続きの内容をしゃべってもいいのでしょうか」
《裁判長は、黙秘権や公判前整理手続きの内容でも、話す必要があると判断すれば話せばいい旨を伝える》
裁判長「私が尋ねているのは聞こえているか、ということです」
白石被告「はい、聞こえています」
《弁護側が再び話し始める》
弁護人「最初の事件の関係や白石さんの生い立ち、Aさん(一人目の被害者)の事件について質問しようと準備していますが、今年8月の面会で白石さんは、弁護人の質問には一切回答しないと言っていましたが、その考えは変わっていますか」
白石被告「いいえ。変わっていません」
弁護人「弁護側の質問には答えないか」
白石被告「一切、答えません」
裁判長「他の弁護人に代わっても答えることはありませんか」
白石被告「はい、ありません」
《事前の捜査で、全面的に罪を認めている白石被告に対して、弁護側は「被害者の同意があった」として承諾殺人罪の適用を主張するなど、主張には隔たりがある。法廷で、被告人と弁護人の間での意思疎通がしっかりとできていないことが明らかになった》
弁護人「協議をさせてください」
《被告人質問は5分強で再び休廷した》
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