- なんでも
- 真田幸村
- 20/08/24 22:05:35
「私も歳をとったわ。これでも若いころはたくさんの恋をしてきたの。初恋は14歳のとき、戦争のただ中だった……(中略)今の日本は毎年、何兆円ものお金でアメリカ国債を買っているから、アメリカの犬なんて言われているわね。でも違うの。日本は貿易黒字国。貿易というのは外貨を稼ぐものだけど、企業がそれを日本で使うためには、日本円に替えなきゃいけない。つまり、ドルを売って円を買う、ということをするの。その結果、円高ドル安が進んでしまう。円高は貿易にとって不利だから、日本という国が外貨を買うことで調整しなきゃいけない。それでアメリカ国債を買っているのよ。アメリカの犬だからじゃないわ。それに国債はふつう投資として買うものよね。日本がアメリカ国債を買うのもそうで、その配当や償還益で巨額の利益が生み出されているの。それを円に換えたら、また円高ドル安要因になってしまうから、またアメリカ国債を買うんだけどね。それが今の日本で起こっている一つのこと……(中略)もう1つには、世界の発展途上国と呼ばれる国が力をつけてきたから、日本の企業はそれらの国々に投資をしているの。賃金が高い日本から工場を撤退させて、生産拠点を海外にどんどん移している。その結果、安い商品が日本に流入するようになって物価が下がる。日本人の労働者に高い賃金を支払うより海外の安い労働力を使うほうがいいから、賃金も下がる。そういうデフレ・スパイラルに陥っているのが今の日本。その状況を変えるためには、政府や日銀が日本をインフレに導かなきゃいけない。そこで安倍政権と黒田日銀総裁がやっているのは、民間の銀行にお金をどんどんばら撒くということ。具体的には、銀行が持っている株や債権を日銀がどんどん買い取って、銀行を金余りの状況にするということ。銀行にお金が余れば、民間企業への投資が起こりやすくなって、市場にお金が回り、物価も賃金も上がっていくだろうと考えたわけ。それがアベノミクス。狙いは悪くなかったと思うわ。でも、それが上手くいかなかった。企業は設備投資や社員の給料アップにお金を使おうとはせず、お金を蓄えることばかりに熱心になってしまったの。いわゆる内部留保。だから、株価は上がるけれど、市場のマネー量は増えない。そういう新しい問題に直面したわけ。そこへコロナが起こった。安倍政権にとって、これは企業の内部留保を吐き出させて、インフレを起こさせる絶好の機会だったはず。事実、最近、物価は上がっているわよね。子ども手当の財源に企業の内部留保を使うなんて案が出てきたのも、安倍政権の腹の内を表していると思うわ。政府は企業の内部留保を吐き出させて、インフレを起こさせたいの。そのためにコロナを利用している。そう考えると、安倍政権のコロナへの消極的な対応の理由が見えてくると思うわ。甘い砂糖菓子を食べたい。これがおばあちゃんの遺言」
- 0 いいね