• No.2 真田幸村

    20/08/08 12:06:04

    ■「ここで死にたくない」

    ギャパーさんが中国のメッセージアプリ微信(ウィーチャット)を使って収容施設から送ったメッセージには、おぞましい状況が記されていた。

    「50平方メートルもない狭い部屋に50~60人が拘束されていた。男性は右側、女性は左側にいた」

    「全員、『フォー(4)ピース』と呼ばれるものを身に着けていた。頭にかぶる黒い袋、手錠、足かせ、手錠と足かせをつなぐ鉄チェーンだ」

    ギャパーさんもそれを着用するよう命じられた。

    「私は頭の袋を取り、警官に手錠がきつくて手首が痛いと言った」

    「彼は怒りをあらわにし、『今度フードを取ったら殴り殺してやる』と言った。それ以降、話をしようとは思わなくなった」

    「ここでは絶対に死にたくない」

    ギャパーさんは、叫び声がどこかから絶えず聞こえてくるとし、「尋問室」があるようだと記している。

    また、入所者は全員でプラスチック製のボールとスプーンを共用し、シラミに悩まされているとするなど、不衛生な環境についても書いている。

    [画像]「50平米もない狭い部屋に50~60人が拘束されていた」などと記したギャパーさんのウィーチャットのメッセージ(左)


    ■全員がマスクを着用

    中国が新型ウイルス流行の危機を迎えていた1月22日、全国的な対策が取られていることが、収容施設にも伝わってきた。

    施設内では警官が全入所者にマスクを着用させた。ただ、相変わらず混雑した部屋で、頭にはフードをかぶらなくてはならなかった。

    あるとき、職員が入所者の検温をすると、ギャパーさんを含め数人の体温が摂氏37度を超えていた。彼は上階の部屋に移された。そこでは拷問の音がさらにはっきり聞こえたという。

    「男の人が朝から晩まで叫び声を上げていたこともあった」

    数日後、入所者は小型バスでどこかに移送された。かぜをひいて鼻水が出ていたギャパーさんは、別の施設に移された。彼が「感染流行管理センター」と呼ぶその施設の部屋で、今回の動画を自撮りした。室内では手錠でベッドにつながれた。

    「体中シラミだらけだ。毎日捕まえて体から取り除いている。とてもかゆい」

    「もちろん、みんなといた警察署よりこっちのほうが環境はいい。ここでは1人だ。ただ、2人に監視されている」

    ギャパーさんは施設を移ったとき、私物へのアクセスが認められたと思われる。携帯電話も職員に気づかれなかったようだ。彼は警察の施設で18日過ごした後、突然、外界への連絡が可能になった。

    ギャパーさんからの連絡は数日間続いた。しかし突然、メッセージは途絶えた。

    それ以来、ギャパーさんから音沙汰はまったくない。当局は彼の所在や、拘束を続けている理由について、何の説明もしていない。

    続く

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