- なんでも
- 延文
- 20/07/07 22:59:18
7日朝、孤立していた同村の神瀬(こうのせ)地区からヘリで八代市に移送されてきた大岩幸雄さん(88)は「電気も電話も駄目。雨水を沸騰させて飲んでいた。冷蔵庫の食材を食べていたが、3日目から臭い始めて処分しなければならなかった」と振り返った。
球磨川の支流・油谷川の氾濫で同市坂本町地区の自宅が2階まで水につかった。1階の天井板がはがれ、骨組みが丸見えに。とても住み続けることはできないため取り壊しを決めた。一刻も早く思い出のアルバムや衣類、日用品などを取りに行きたいが「この雨では難しい」と表情を曇らせる。
いずれは解体前に片付けをしなければならないが「老夫婦2人だけでは難しい。ボランティアの力をお借りしたいけれど、新型コロナウイルスの影響もあって駆け付ける人は少ないでしょう。具合が悪い時に災害に遭ってしまった」。
人吉市内の避難所で最大の約700人が身を寄せる体育館「人吉スポーツパレス」では、同市温泉町の団体役員、祝(いわい)憲生さん(73)が途方に暮れていた。自宅の2階まで浸水し、庭には近くの家が流されてきた。「これだけ降り続けると球磨川がまた氾濫するんじゃないか。家の片付けをしたいが、雨がやまないと何もできない」と、たたきつける雨を恨めしそうに見つめた。
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