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甥っ子を注意したら義姉の機嫌が
20/06/27 09:31:20
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/06081631/?all=1 ■勝ち目が薄い韓国 ――韓国が「WTO(世界貿易機関)に日本を訴える」とまた、叫んでいます。 鈴置:(略)韓国政府が問題にしているのは、日本政府が2019年7月、半導体・液晶に関連する3品目の対韓国輸出の管理を厳格にしたことです。いずれも大量破壊兵器の製造に転用できる素材です。 韓国企業がそれらの素材を日本から輸入した直後に第3国に再輸出するなど、不審な動きが起きています。そのうえ、日本政府が質そうと協議を要請した際、韓国政府は一切、応じなかったのです。 ――韓国に勝ち目は? 鈴置:WTOに提訴し、紛争解決のためのパネルの設置に成功しても、負ける可能性が高い。提訴はかなりの悪手です。 韓国は「我々は人員拡大など輸出管理体制の強化に努めた。それなのに日本が対韓輸出を規制し続けるのはおかしい」と主張します。が、不正な輸出が疑われるのは体制だけではなく、姿勢が原因です。 大量破壊兵器の素材を危険な国に売らないという決意が韓国政府にあるかは未だ、確認されていません。日本政府が「運用の実施状況を見極める」と説明しているのもそのためです。 そもそも輸出管理は日本政府の権限であって、外国政府が口出しできる問題ではありません。韓国政府は日本の輸出規制は「元徴用工」問題の報復だ――つまり、政治を貿易に持ち込むのは不公正だと言っていますが、この論理がどこまで認められるかは不明です。 それにパネルを作ってもいつ、結論が出るか分かりません。平均で2年間かかっていますし、最終審にあたる上級委員会は米国による反対で定員を確保できず、機能不全に陥っているからです。 「提訴したら日本の輸出管理の厳格化が続く」とのジレンマに韓国は陥る、と日本経済新聞は指摘。そのうえで「日本に譲歩を迫る戦術」と見透かしています。「韓国がWTO提訴手続き再開 『日本、問題解決の意思なし』」(6月2日)です。 ――日本は譲歩するのですか? 鈴置:しないと思います。このまま放っておいても、日本に何の損害もないからです。韓国はこの件で2019年9月にもWTOに提訴しました。日韓GSOMIA(軍事情報包括保護協定)を破棄する姿勢も示し、米国の対日圧力に期待しました。 しかし韓国の思惑とは逆に、米国はGSOMIA破棄に激怒。結局、韓国はGSOMIA破棄もWTO提訴も取り下げました。この問題で韓国は失敗し続けてきたのです。 (略) ■命運を左右するフォトレジスト ――話をWTOに戻します。勝てそうもないのに、なぜ文在寅政権は再提訴に動くのでしょうか? 鈴置:理由は2つあります。まず、人気取りです。韓国人は今、「ついに我が国も先進国になった」と大喜びしています。新型肺炎で世界の防疫模範国になった、との思いからです。(略) もう1つは国家戦略の問題です。日本が対韓輸出管理を強化した3品目の1つにフォトレジストがあります。これを自由に輸入できるかが、韓国の未来を左右するのです。 (略) 半導体の能力は線幅――配線の幅が細いほど高まる。でも、細い線幅を生み出すには、反応密度の高いフォトレジストが必要になります。フォトレジストが微細加工の要なのです。 3品目の1つ、フッ化水素は純度が低いものなら韓国で作れます。韓国製を使うと不良率が上がるので、韓国の半導体メーカー日本製が欲しい。でも、いざとなれば韓国製で間に合わせるでしょう。 しかし、フォトレジストの国産化は当分、難しい。そのうえ、日本メーカー5社が全世界の9割のシェアを握っています。 日本政府は3品目を全面禁輸したわけではなく「怪しげでない輸出」には許可を出しています。が、韓国とすれば日本が突然、フォトレジストの対韓輸出を止めないか気が気ではない。半導体の生産が完全に止まってしまうからです。 そこで自由に輸入できる「ホワイト国」――現在の名称は「グループA」に戻せと要求しているのです。(以下略)
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No.5 韓国側の事情
20/06/27 09:31:20
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/06081631/?all=1
■勝ち目が薄い韓国
――韓国が「WTO(世界貿易機関)に日本を訴える」とまた、叫んでいます。
鈴置:(略)韓国政府が問題にしているのは、日本政府が2019年7月、半導体・液晶に関連する3品目の対韓国輸出の管理を厳格にしたことです。いずれも大量破壊兵器の製造に転用できる素材です。
韓国企業がそれらの素材を日本から輸入した直後に第3国に再輸出するなど、不審な動きが起きています。そのうえ、日本政府が質そうと協議を要請した際、韓国政府は一切、応じなかったのです。
――韓国に勝ち目は?
鈴置:WTOに提訴し、紛争解決のためのパネルの設置に成功しても、負ける可能性が高い。提訴はかなりの悪手です。
韓国は「我々は人員拡大など輸出管理体制の強化に努めた。それなのに日本が対韓輸出を規制し続けるのはおかしい」と主張します。が、不正な輸出が疑われるのは体制だけではなく、姿勢が原因です。
大量破壊兵器の素材を危険な国に売らないという決意が韓国政府にあるかは未だ、確認されていません。日本政府が「運用の実施状況を見極める」と説明しているのもそのためです。
そもそも輸出管理は日本政府の権限であって、外国政府が口出しできる問題ではありません。韓国政府は日本の輸出規制は「元徴用工」問題の報復だ――つまり、政治を貿易に持ち込むのは不公正だと言っていますが、この論理がどこまで認められるかは不明です。
それにパネルを作ってもいつ、結論が出るか分かりません。平均で2年間かかっていますし、最終審にあたる上級委員会は米国による反対で定員を確保できず、機能不全に陥っているからです。
「提訴したら日本の輸出管理の厳格化が続く」とのジレンマに韓国は陥る、と日本経済新聞は指摘。そのうえで「日本に譲歩を迫る戦術」と見透かしています。「韓国がWTO提訴手続き再開 『日本、問題解決の意思なし』」(6月2日)です。
――日本は譲歩するのですか?
鈴置:しないと思います。このまま放っておいても、日本に何の損害もないからです。韓国はこの件で2019年9月にもWTOに提訴しました。日韓GSOMIA(軍事情報包括保護協定)を破棄する姿勢も示し、米国の対日圧力に期待しました。
しかし韓国の思惑とは逆に、米国はGSOMIA破棄に激怒。結局、韓国はGSOMIA破棄もWTO提訴も取り下げました。この問題で韓国は失敗し続けてきたのです。
(略)
■命運を左右するフォトレジスト
――話をWTOに戻します。勝てそうもないのに、なぜ文在寅政権は再提訴に動くのでしょうか?
鈴置:理由は2つあります。まず、人気取りです。韓国人は今、「ついに我が国も先進国になった」と大喜びしています。新型肺炎で世界の防疫模範国になった、との思いからです。(略)
もう1つは国家戦略の問題です。日本が対韓輸出管理を強化した3品目の1つにフォトレジストがあります。これを自由に輸入できるかが、韓国の未来を左右するのです。
(略)
半導体の能力は線幅――配線の幅が細いほど高まる。でも、細い線幅を生み出すには、反応密度の高いフォトレジストが必要になります。フォトレジストが微細加工の要なのです。
3品目の1つ、フッ化水素は純度が低いものなら韓国で作れます。韓国製を使うと不良率が上がるので、韓国の半導体メーカー日本製が欲しい。でも、いざとなれば韓国製で間に合わせるでしょう。
しかし、フォトレジストの国産化は当分、難しい。そのうえ、日本メーカー5社が全世界の9割のシェアを握っています。
日本政府は3品目を全面禁輸したわけではなく「怪しげでない輸出」には許可を出しています。が、韓国とすれば日本が突然、フォトレジストの対韓輸出を止めないか気が気ではない。半導体の生産が完全に止まってしまうからです。
そこで自由に輸入できる「ホワイト国」――現在の名称は「グループA」に戻せと要求しているのです。(以下略)
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