- なんでも
-
私、障害者施設で働いてたんだけど、正直、なかったことにしたいんだろうなって親御さんは多かった。使えるサービスは全部使ってショートステイも全部使って、少しでも在宅率を減らして、入居型の施設の順番を何年も待って。
でも、仕方ないと思う。
健常児なら20歳にもなれば、とっくに親はいらないけど、障害児の育児は自分が生きてるかぎり終わりは来ないから。極端な話、自分が死ぬか子供が死ぬかしない限り終わらない。
最後の砦は、一躍有名になったやまゆりのような入居型の施設なんだけど、高齢者施設に比べて元々の数が足りないから何年も待つのが当たり前で、やっと入れたらみんな絶対に出ていかないから、ホントに空きがでない。
親御さんみんなが言うのは、小さかったうちはまだ良かったって。でも、小学校高学年くらいからは女子は生理がはじまるし男子も精通がはじまって、本能から性的な問題が出てくるし、力も強くなって体は大きいのに理解力は3歳児だから辛いばっかりだって言ってた。
旦那さんが逃げちゃう家庭も多くて、異常かと思えるくらいのシングルマザー率だし。
でも、どんなお母さんでも、葛藤の中に愛を感じたよ。
たしかに愛しいばかりじゃない。
なかったことにしたいとかいなくなって欲しいとか思う日の方が多いかも知れない。
でも、愛してる気持ちは伝わるよ。
障害児のお母さんたちは、選ばれしものなんかじゃない。ただ、ものすごく葛藤しながら我が子を愛するお母さんなだけ。
そんなお母さんたちの助けになりたいなって、少しでも心が軽くなったらいいなって、そんな気持ちで働いてました。- 9
20/07/30 21:12:17