「ゲームは1日60分」全国初の規制条例制定へ【香川県】

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「ゲームは1日60分」香川県議会が全国初の規制条例制定へ 反発も相次ぐ

毎日新聞
2020年2月15日 16時10分

 未成年者のインターネットやゲームへの依存を防ごうと、香川県議会が、18歳未満の使用制限に踏み込んだ全国初となる対策条例の制定を17日開会の2月定例会で目指している。提出する条例案は、「ゲームは1日60分」などと家庭内で守るべき「基準」を規定。罰則がないため実効性は低いが、「家庭への介入」「学業との両立は可能」などと反発も相次ぐ。条例での規制については、専門家の意見も分かれる。

 近年、ネットやゲームに長時間のめり込み、日常生活に支障をきたす若者が増加。2019年5月には世界保健機関(WHO)が「ゲーム障害」を新たな依存症に認定するなど、国際的にも問題化している。香川県議会では対策を求める声が強まり、同年9月に議会内に検討委員会が発足。議員提案による条例制定に向けて準備を進めてきた。

 条例案は、依存防止に向けた県や学校、保護者の責務を規定。家庭内での使用ルールの「基準」として①18歳未満のコンピューターゲームの使用は1日60分(休日は90分)まで②中学生以下は午後9時、高校生などは同10時以降のスマートフォン使用を控える――の2点を明示し、子供が守るよう保護者に求める。

 しかし、20年1月20日に条例の素案が公表されると、ネットを中心に「家庭内の問題」「子供の人権を侵害する」などと批判が続出。同31日には、高松市の私立高校の男子生徒(17)が条例案の撤回を求め、自ら集めた約600人分の署名を議会事務局に提出した。

 検討委の委員長を務める大山一郎県議は「家庭や学校で取り組む対策に統一性を持たせ、一定の強制力も担保するには具体的な規定が必要」と主張し、「使用時間はあくまで基準として示した」と理解を求める。条例案は定例会最終日の3月18日に採決される見通しで、成立すれば4月から施行される。

 条例での規制について、ネット依存外来を設ける国立病院機構・久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)の樋口進院長は「意味のあることだ」と評価する。センターの調査でもゲーム時間が長い人ほど学業や仕事に支障が出ており、「60分という線を示すのは予防として有効。他の子も同じ条件なので『守ろう』という意識も高まりやすい」と話す。

 一方、社会学と精神医学が専門の井出草平・大阪大非常勤講師は「一律の時間制限は合理的ではない」と疑問を投げかける。依存にはうつ病や不安症など他の精神障害も関わっているといい、「対象者を個別に見つけ出してアプローチする方がいい」と指摘する。【金志尚】

[画像]ネット・ゲーム依存症対策条例案の主なポイント

https://mainichi.jp/articles/20200215/k00/00m/040/150000c

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