【イギリス】メーガン妃のダメ父に同情が集まる意外な理由

匿名

至徳

20/02/08 12:49:33

メーガン妃のダメ父に同情が集まる意外な理由
 娘や孫への「愛している」さえ伝えられない

2020/02/02 15:00

結婚相手は自分で選べるとしても、相手の家族までは選べない。

結婚経験がある人は、人生の中で何度もこの「真実」に直面せざるをえなかったのではないだろうか。

イギリスの王室から近く「離脱」予定で、現在はカナダ・バンクーバー島に滞在中のヘンリー王子(エリザベス女王の孫)とその妻でアメリカ人の元女優メーガン妃はとくにそう感じているに違いない。今週はさらに、「またか」という思いでいっぱいだろう。

というのも、1月22日夜、メーガン妃の父トーマス・マークルさん(75歳)がイギリスの民放チャンネル5の番組「トーマス・マークル、私のストーリー」の中で、王室離脱を決めた2人のことを悪し様に語ったからだ。

「長年に渡って存続している(伝統的な)イギリス王室を破壊し、品位を落とし、落ちぶれさせている」「王室をウォルマートに冠を乗せたような姿に変えてしまった。ありえない。こんなことはするべきじゃなかった」と失望をあらわにした。

■世間を驚かせたメーガン妃の父とは

メーガン妃にとってはまさに泣きっ面に蜂、というところだろう。

そればかりでなくトーマスさんは、自分がメーガン妃やヘンリー王子にいかに邪険に扱われてきたかを語ったからだ。

ちなみに、イギリスの感覚でいうと、王族やその家族が私的な事柄をメディアに語るのはご法度だ(ただし、1990年代には王子の母ダイアナ妃が夫チャールズ皇太子の不倫をBBCの番組で暴露し、これに皇太子も応じるなど、どろどろの愛憎劇がメディアを通じて繰り広げられたが)。

また、トーマスさんは番組の中で、多額の出演料を受け取ったことを示唆している。これはさらに悪い。国民のために公務を行うのが王族の主要メンバーの義務であり、家族というコネを利用して収入を得るのはいかがなものか、と国民は考える。

トーマスさんがいかにハリー王子夫妻、特にメーガン妃の足を引っ張る存在となってきたのか。チャンネル5の番組内で明らかにされたトーマスさん側の説明とともに、そのお騒がせぶりをたどってみたい。

トーマスさんの存在が、普段は王室に関心のない人の間でも広く知られるようになったのは、「やらせ写真」問題だ。2018年5月のヘンリー王子夫妻の結婚式の直前に出た、最初の大きなスキャンダルである。

2016年以降、ヘンリー王子とメーガン妃の交際が発覚し、イギリスのメディアはメーガン妃のファッションや私生活に大きく注目。トーマスさんまでがパパラッチの取材対象となった。

トーマスさんは米テレビ界で照明係としてのキャリアを築いたが、このころまでには退職し、メキシコに住んでいた。ラフな格好でスーパーに買い物に出かけるトーマスさんの姿をイギリスのメディアが追った。無精ひげ、突き出た腹部、ジャージ姿に毛が生えたぐらいのラフな格好の高齢の男性が買い物をする様子が世界中に配信された。

「え、これがあのメーガンさんの父?」多くの人が驚いた。自宅にまで押し掛けたイギリスのメディアの取材に、トーマスさんはどう対処したらいいのか、わからなかった。「王室は、何のアドバイスも支援もしてくれなかった」(トーマスさん、チャンネル5の番組で)。

ヘンリー王子やメーガン妃から電話をもらった際に、どうしたらいいかと聞くと、「絶対にメディアの取材に応じてはだめだ」と言われたという。

NEXT >>1 結婚式には出席できず

コメント

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  • No.2 至徳

    20/02/08 12:51:18

    ■90分にわたるインタビュー番組の反応は

    チャンネル5の取材班は、トーマスさんのメキシコにある自宅を訪れた。海岸沿いに面し、波の行き来が見渡せる場所に立つ複数の家の1つだ。取材の大部分は2018年に行われた。

    水色のシャツに小さなマイクを付けたトーマスさんは、自分が撮影した多くのメーガン妃の写真や動画を見せながら、質問に答えた。生まれた時からメーガン妃を心から愛し、11歳から18歳まで一緒に暮らしたというトーマスさん。「これほど仲が良かった父と娘がなぜ不和になったのか」「なぜ娘を傷つけるのか」。そんな疑問が視聴者の心に渦巻いたに違いない。

    すべてが変わったのはヘンリー王子とメーガン妃との交際が始まってからだ。

    交際開始から間もなくして、イギリスの大衆紙の取材攻勢にあい、おろおろしたトーマスさん。「メディアに話しかけるな」というヘンリー王子夫妻のアドバイスは正しかったが、日々の行動のアドバイスや娘が王室に入るとはどういうことか、家族はどう振る舞えばいいのかを教えてくれる人はいなかった。

    結婚を決めた二人がトーマスさんに電話をかけてきた。ヘンリー王子は電話口でメーガン妃との結婚の許しを求めてきた。「娘に絶対に手をあげないで」とトーマスさんは王子に頼んだという。

    しかし、外国の、それも王室という特殊な世界に最愛の娘を嫁がせようというとき、なぜヘンリー王子はジェット機で飛んで父に会いに来なかったのだろう?あるいは、王室の関係者をメキシコに送り、テレビ電話を設定したりできなかったのだろうか?

    「なぜ、独りぼっちにさせておいたのかな」。トーマスさんがぽつんと言った。結婚式のときに、メーガン妃の母親が教会内で一人で立っていた様子が画面に映し出された時のことだ。トーマスさんが出席していれば、隣に立ったのかもしれないが、それにしても、「王室側に配慮が足りなかったのではないか」ということをトーマスさんは言いたいのである。トーマスさんはメーガン妃の母親とすでに離婚しているが、「元夫」だからこそ、気づいたのかもしれない。

    考えてみると、メーガン一家にとって、イギリスの王室は「とてつもなく、中に入りがたい」場所だったのではないだろうか。

    ■娘にも、孫にも会えない

    2018年8月以降、メーガン妃はトーマスさんとの連絡を絶った。トーマスさんによると、以前にもらった電話番号が使えなくなったと言う。初の子どもアーチー君の誕生(昨年5月)を知ったのは、ラジオのニュースを聞いた時だった。現時点で、トーマスさんは夫妻にもアーチー君にも会う機会を持てないままだ。

    何度も何度も、トーマスさんはイギリスのメディアに出て、自分の気持ちを娘に伝えようとした。「連絡を取ってほしい」「愛している」というのが主なメッセージだ。しかし、すべてが逆効果に終わっている。

    チャンネル5の番組に出演したことで、またもトーマスさんは相当の報酬をもらったようだ。「王室も、ヘンリー王子も、メーガンも私に支払いをしてしかるべきだ。私がこれまで経験してきたことを考えると、(報酬を得るのは)当然だ」とトーマスさんは正当化した。「娘は私が高齢になったら面倒を見てくれるといったんだ。私は今、高齢だ。お父さんを面倒見るときが来たんだ」。

    イギリスの王室といえば、イギリス社会ばかりか世界中から仰ぎ見られる存在だ。そんな王室をいわば敵に回したトーマスさん。「お騒がせ」ではあったけれども、番組は「娘や孫に会えない」「取り残された」人物の悲しみ、焦り、怒りを浮き彫りにした。

    番組放送後、ツイッターではトーマスさんに同情を寄せる発言があふれた。「彼は本当に娘を恋しく思っているんだ。悪いことをしたかもしれないが、害をもたらそうと思ったわけじゃない。そうさせられたんだよ」「本当にまともな父親だ。著名な人と結婚したから、娘は父と一切関係を持ちたくないっていうのは悲しい」

    メーガン妃がいつかこの番組を見ることはあるだろうか。

    小林恭子(こばやし ぎんこ)
    在英ジャーナリスト。英国を中心に欧州各国の社会・経済・政治事情を執筆。『英国公文書の世界史──一次資料の宝石箱』、『フィナンシャル・タイムズの実力』、『英国メディア史』。共訳書『チャーチル・ファクター』(プレジデント社)。連載「英国メディアを読み解く」(「英国ニュースダイジェスト」)、「欧州事情」(「メディア展望」)、「最新メディア事情」(「GALAC])ほか多数

    当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。

    https://toyokeizai.net/articles/-/327421

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