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- 05/11/06 22:58:50
睡眠時におしゃぶりを吸わせることで、赤ん坊のSIDS(乳幼児突然死症候群)リスクが減少するという知見が報告され、おしゃぶり使用を奨励する米国小児学会(AAP)による新しいSIDSガイドラインも発表された。これらは米小児医学誌「Pediatrics」11月号に掲載される。
米バージニアヘルスシステム(バージニア州)のFern Hauck博士は、過去の論文を分析し、睡眠中のおしゃぶり使用で2,733人につき1人の割合でSIDSが防げるという結論を得た。おしゃぶり使用で心配される歯科問題、耳感染リスクの多少の上昇、母乳育児が困難になるなど他のリスクに勝る効果だという。
おしゃぶり使用がなぜSIDSを防ぐのかは不明だが、Hauck博士は、舌が前方に位置し気道がより開かれるため、あるいは、おしゃぶりを吸っていると目が覚めやすいためではと推察している。
AAPのSIDSガイドライン改訂版では、生後1年間、夜の睡眠時と昼寝時間におしゃぶりを与えるよう推奨している。寝ている間におしゃぶりが落ちても、差し込む必要はない。おしゃぶりには甘いものを塗ったりせず、母乳育児の場合は授乳が確立されるまで、たいていは生後1か月まで、おしゃぶりを与えないようにとのこと。
このガイドラインでのSIDSを防止するための他の推奨事項には、
・常に仰向けに寝かせる
・ベビーベッドは硬いものにし、枕、毛布などの柔らかいものは置かない
・妊娠前も含め禁煙環境で赤ん坊を育てる
・添い寝せず可能ならば親の寝室にベビーベッドを置く
・赤ん坊を暑くしすぎず、部屋は薄着の大人が快適に感じるような温度に保つ
などがある。
SIDSリスクを減少すると宣伝されている商品やモニターは、効果が確証されていないので使用しないように、また、同じ姿勢で寝るために生じる斜頭症(絶壁頭)を防ぐため、起きている時間にはうつ伏せ姿勢を多くとらせるよう勧めている。これらは親だけでなく、ベビーシッターや祖父母など赤ん坊を世話する全ての人が知っているべきとのこと。
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