- なんでも
- 元応
- 19/07/07 12:03:13
まだ食べられるにもかかわらず捨てられている「食品ロス」。高松市が今年1月、家庭から出た燃やせるごみを開封する方法で食品ロスの実態を調査したところ、約14%が開封されていない食品や食べ残しといった食品ロスだった。この結果をもとに推計した1年間の食品ロスは約7600トン。25メートルプールで換算すると20杯分に相当するほどの量だった。
【写真でみる】調査したごみから出てきた未開封の食品
■燃やせるごみ14%が食品ロス
今年1月、市内のごみ処理施設。市街地のマンション▽市街地の住宅地▽郊外のベッドタウンにある団地▽郊外の田園地帯-で出された燃やせるごみ計198袋(重さ計約630キロ)が、ダンプカーで持ち込まれた。食品ロスの現状を把握するため、環境省の「市区町村食品ロス実態調査支援事業」の一環として市が初めて実施したものだ。
市の委託業者の作業員6人が1つずつ手作業でごみ袋を開け、食品廃棄物とそれ以外に分別。さらに、食品廃棄物から野菜の皮など「調理くず」を除いたもの(食べ残しと手つかずの食品)を「食品ロス」として計量した。その結果、燃やせるごみのうち14・3%(約90キロ)が食品ロスだった。
これを、平成30年度1年間の燃やせるごみの収集量5万3229トンをもとに計算すると、年間の食品ロスは推計7611トン。体積に換算すると9514立方メートルとなり、中学校の25メートルプール20杯分に当たる。
■フードドライブ
食品ロスは、国内では1年間に約643万トン(28年度推計値)に上るとされる。5月には、食品ロスを削減する自治体の努力義務を盛り込んだ食品ロス削減推進法が成立した。一方、食品ロスを減らすため、家庭では何ができるだろうか。
市によると「必要な物を買い、使い切ることに尽きる」といたってシンプルだ。例えば冷蔵庫にある食材を把握した上で買い物に行くようにすれば同じ食材を買ってしまうのを防ぐことができ、「食品ロスを減らすことにつながり、家計にも優しい」とする。冷蔵庫内を整理するのも効果的だ。
家庭で余っている食品の寄付を受け付ける「フードドライブ」という取り組みもある。
市は6月にフードドライブをNPO法人フードバンク香川(高松市)とともに実施。1回目の23日には調味料や菓子、缶詰など20キロ余りが持ち込まれた。
フードバンク香川では、消費・賞味期限まで1カ月以上あり、常温で保存できる未開封の食品の寄付を受け付けているが、30年度は企業や個人から約10トンが寄せられ、児童養護施設や高齢者福祉施設、子育て支援団体、子ども食堂などに届けた。取り組みは浸透しつつあり、30年度は27年度の約3倍の食品が集まったという。
フードバンク香川の担当者は「食べきれずに捨てるのはもったいない。必要とする人のために提供してほしい」と話している。
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仁寿