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野田小4死亡「性的虐待の疑い」診断も保護解除
読売新聞
千葉県野田市で1月、小学4年の栗原心愛みあさん(当時10歳)が自宅で死亡した事件で、心愛さんが県柏児童相談所に一時保護されていた際、「父親に下着を下ろされた」と訴えていたことが関係者への取材で分かった。面談した医師が「性的虐待の疑いもあり、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の状態だ」と診断したが、児相は間もなく一時保護を解除していた。県は、児相の判断の妥当性について検証を進める。
事件では、父親の栗原勇一郎被告(41)が心愛さんへの傷害致死罪などで、母親のなぎさ被告(32)が傷害ほう助罪で起訴されており、なぎさ被告の初公判が16日に千葉地裁で開かれる。
関係者によると、心愛さんは2017年11~12月の一時保護中、医師や児相職員に対し、勇一郎被告に鼻と口を手で塞がれ、「死ぬかと思った」などと説明。さらに、「パパにズボンを下ろされ、パンツが脱げたことがあった」とも訴えた。
性的虐待と疑われる被害の訴えはこの1件だけだったが、医師は「暴力行為だけでなく性的虐待を含み、恐怖心はかなり強い」との所見をまとめ、17年12月中旬、「心的外傷後ストレス障害(PTSD)の状態」と診断。児相は同月27日の会議で診断結果を共有したが、その日のうちに一時保護を解除した。
県の虐待対応マニュアルでは性的虐待が疑われる場合、保護の緊急性を高くすることになっている。
県は「心愛さんの尊厳にも関わるため公表してこなかったが、保護解除にあたり、医師の診断内容がどう評価されたかは、第三者委員会の重大な検証事項になる」としている。- 1
19/05/14 20:32:44