- なんでも
- 芽が生えだした大量のじゃがいも
- 18/12/25 22:41:46
驚くべきことに、月の残業「なし」の男性の子どもとの交流時間は1日94分であるのに対し、月残業「60時間以上」の女性では134分と、残業「なし」の夫よりも遥かに多い時間を子どもに費やしているのです。
つまり、「仕事」と「家庭」のトレード・オフではなく、単純に「男性は仕事の量にかかわらずあまり育児をしない。一方で女性は仕事が増えてもしっかり育児をする」という、女性へ過剰な負荷がかかった状況なのです。
気になるのは、仕事量は少なく、かといって「育児」にも時間を割かない男性は、いったいその時間に何をしているのかです。「社会生活基本調査」(総務省・平成28年)をもとにしたデータを見てみましょう。
<男性>
仕事 -257
睡眠 +65
家事・育児 -2
テレビ・新聞など +101
休養・くつろぎ +66
趣味・娯楽 +21
<女性>
仕事 -164
睡眠 +31
家事・育児 +70
テレビ・新聞など +14
休養・くつろぎ +11
趣味・娯楽 -2
残業「なし層」と「あり層」を比較した時、男性は257分、女性は164分の相対的な「余暇時間」が生まれています。
女性は浮いた時間から、「家事・育児」が70分、睡眠も31分増えています。一方、男性で増えているのは「趣味・娯楽」「テレビ」「休養」「睡眠」で、「家事・育児」の時間はマイナス2分と、わずかに減っています。
つまり「男性は残業時間が短くても余暇を全く家庭に振り分けず、女性が家事・育児をしている。むしろ、テレビを見てくつろいでいる」ということになります。
いかがでしょうか。なかなか衝撃的なデータです。
今後、働き方とともに「家庭」のあり方も変わっていくはずです。だとしても、男性が余暇時間を家事・育児に振り分けない限り、女性の「働き、かつ育てる」のダブルバインド(板挟み)を強めるだけです。
このままだと「働き方改革」は「女性活躍推進」どころか「両立に苦しむ女性を増やす」ことにつながりかねません。
あえてポジティブに考えると、男性が育児・家事へコミットしないのは「仕事時間」によるものではないとすると、意識次第で状況は変えられます。「長時間労働」を言い訳にすることなく、凝り固まった「母親が子どもを育てる」という意識をいかに変えていくかに、日本の家庭の未来はかかっていそうです。
- 0 いいね