匿名
近隣住民の乗用車に漂白剤のような液体をかけたとして器物損壊の罪で逮捕・起訴され、10月に無罪が確定した岡山市の女性(40)が毎日新聞の取材に応じた。女性は「犯人扱いされ、自白を強要された。警察や検察は間違いを認めて謝罪してほしい」と訴えている。【益川量平、戸田紗友莉】
「あの日から生活は一変した。何が何だか分からなかった」。女性は昨年1月9日の出来事をこう振り返る。
その日の夜、自宅近くの駐車場で、近隣住民の乗用車のボンネット付近に漂白剤のような液体がかけられる事件があった。女性の犯行を目撃したとする被害者の妻の証言があり、「事情を聞きたい」と警察官が自宅に来た。覆面パトカーに乗せられ、内側から鍵をかけられた。当時5歳の長女が1人で自宅にいたため、「玄関を施錠したい」と申し出たが、「もう近寄れない」と拒まれた。
連れて行かれた岡山中央署の取調室では、男性の警察官2人から約3時間にわたって取り調べを受けた。犯行を否定しても信じてもらえず、自白を迫られた。その時は自宅に帰れたが、1カ月半後の2月21日朝、警察官が再び自宅を訪れた。逮捕状を示され、「頭が真っ白になった」。3月3日に釈放されるまで11日間にわたって逮捕・勾留され、昨年6月に在宅起訴された。
物証はなく、公判では、女性の犯行を目撃したとする被害者の妻の証言の信用性が最大の争点となった。1審・岡山地裁判決は今年4月、被害者の妻の証言は信用できないとして、無罪を言い渡した。10月3日にあった2審・広島高裁岡山支部判決でも無罪が維持され、確定した。
女性は事件後、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と病院で診断され、パートとして働いていた飲食店を辞めた。外出すると、窓の外から監視されている気がした。長女も「にらまれた。視線が怖い」と訴えたため、引っ越すことを決意した。夫ら家族3人で暮らしてきた自宅は、頑張って働いて購入した家だったが、売却して今は離れたところに住んでいる。
「一度疑われると犯人に仕立て上げられるというのはドラマの中のことだと思っていた。実際に経験し、警察や検察の恐ろしさを知った」と女性は声を詰まらせながら話した。
◇事件と判決の概要
女性は昨年1月9日午後7時45分ごろ、岡山市内の駐車場で、駐車中の乗用車に漂白剤のような液体をかけ、ボンネットの塗装を脱色させるなど約25万円の損害を負わせたとして、起訴された。
1審・岡山地裁は今年4月、犯行を目撃したとする被害者の妻の証言とは矛盾する場所で、女性が防犯カメラに映っていた▽女性に証拠隠滅の時間がなかったのに、犯行に使われた漂白剤が自宅から発見されなかった▽女性と以前からトラブルになっていた被害者の妻には、うその供述をする動機があった--と指摘。「犯罪の証明がない」として無罪を言い渡した。
検察側は1審判決について「事実誤認がある」と主張して控訴したが、2審・広島高裁岡山支部は10月3日、被害者の妻の証言について「不合理な変遷があり、信用できない」と退け、控訴を棄却した。検察側が上告期限までに上告せず、無罪が確定した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181102-00000014-mai-soci
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