阪神間で建築基準法基準に満たない学校が

大阪府北部を震源とする１８日の地震の影響で、川西市は市文化会館大ホールを閉館し、市立中央図書館を利用中止にしたと２１日発表した。文化会館大ホールの客席の床にひびが入ったり、舞台周辺の天井からコンクリート片が落下したりし、安全性が確保できないため１９日から閉館した。中央図書館は玄関天井のボードの剥離や照明カバーのずれが見られたため、２０日から返還と予約本の受け渡し以外の利用を中止した。


　一方、大阪府高槻市で小学４年の女児（９）が倒れたブロック塀の下敷きになり死亡したことを受け、尼崎市や伊丹市は危険なブロック塀の点検や情報提供を呼びかけている。

　尼崎市は、傾きやひびがあったり、高さが２・２メートルを超えたりするブロック塀の情報を集めており、２０日までに情報提供があった２１件中７件を調査。うち１件のブロック塀が道路側に傾いていたため「要注意」などと書いた紙を張って通行者に注意を促した。情報は市建築安全担当課（０６・６４８９・６６４７）で受け付けている。

　伊丹市では、自宅周辺のブロック塀について、傾きやひび割れ、高さなどを点検するよう呼びかけている。問い合わせは市建築指導課（０７２・７８４・８０６５）で受け、必要に応じて県建築士会阪神支部の専門家を派遣して対応する。

　また、伊丹市は２１日、通学路沿いのブロック塀の総点検を始めた。市立小学校全１７校の通学路沿いの民家や民間施設が対象で、建築指導課の職員らが２人１組となり、危険なブロック塀がないか点検している。

　宝塚市では２１日、美座、末広、丸橋の３小学校と高司中学校の公立４校のプール周辺で、建築基準法施行令の構造基準を満たさないブロック塀が建てられていたと市教委が発表した。ブロック塀の高さは１・４～１・６メートル。高さ１・２メートルを超えているのに幅３・４メートル以下の間隔で設置が必要な「控え壁」がなかった。立ち入り禁止とし、今後、設置の経緯を調査する。

毎日新聞引用