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- 赤とんぼ
- 17/10/28 12:17:02
名古屋市で高齢女性を殺害し、仙台市で高校の同級生ら2人に劇物の硫酸タリウムを飲ませたなどとして、1審で無期懲役判決を受けた元名古屋大学生の女(22)=事件当時16~19歳=は27日、控訴審公判で「1審判決の内容だと、人を殺さない自分になりたいという目的の達成が難しいと思った」と控訴した理由を説明した。
元学生は1審で動機を「人を殺してみたかった」などと供述し、弁護側は心神喪失状態だったとして無罪にした上で医療機関で治療を施すよう求めた。これに対し、裁判員裁判の名古屋地裁判決(3月)は責任能力を認め殺人、殺人未遂罪などで求刑通り無期懲役を言い渡し、刑務所の処遇で「適切な療育に最大限の措置を講じられたい」と付言した。
27日の公判は名古屋高裁(高橋徹裁判長)で被告人質問が行われた。元学生は「刑務所でも療育が可能というのは根拠がないと弁護人に説明された。母にも控訴を勧められた」と述べた。ただ、「根拠があれば
(1審判決の)主文通りの刑でも構わない」と語った。
現在の心情を「人を殺したい気持ちが浮かんでくる。弁護士を殺したくなることもある。タリウムを欲しいと思うこともある」と明かした。一方で、1審公判前から続けている拘置所での投薬治療に加え、差し入れられたストレス軽減法の本を見ながら腹式呼吸や瞑想(めいそう)などをしているとして「(殺人衝動の)頻度や持続する時間が減った」と話した。
殺害した知人の森外茂子(ともこ)さん(当時77歳)に対しては「夢に何回も出てきたが亡くなったという実感がなく、まだどこかで生きているような気がする。苦しい」と語った。
11月9日の次回公判は弁護側請求を受け、1審で出廷した精神科医3人とは別の医師の証人尋問を実施する。
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