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希望の党候補者が「憲法改悪の阻止」「安保法制の白紙化」盛り込んだ政策協定書 改憲保守のはずだったはずが…
2017.10.21 01:02
「改革保守政党」を掲げている希望の党から出馬しながら投開票日直前になって、地元市民グループと「憲法改悪の阻止」「安保法制の白紙化」などを盛り込んだ政策協定書を締結した候補者がいる。埼玉10区(東松山市など)の前職、坂本祐之輔氏。党公約には「9条を含め改憲論議を進める」「現行の安全保障法制は憲法にのっとって適切に運用する」などとあるが…。坂本陣営は「公約には反しない」と主張している。
■候補者アンケートでは「憲法改正に賛成」
坂本氏は20日、地元市民グループ「10区市民の会」と「憲法改悪の阻止」「安保法制の白紙化」などを盛り込んだ政策協定を締結した。同協定書には「特に平和主義を破壊する憲法9条の改悪を阻止する」とあり、坂本氏は産経新聞の同日の電話取材に対し「9条については慎重に議論すべきだ」と話した。
坂本氏は産経新聞が今回の衆院選に合わせて行った候補者アンケートで「憲法改正に賛成する」と回答していたが、取材に対して「5年間、時代にあった憲法のあり方を議論すべきと主張していたが、平和主義を脅かす憲法改正には反対で、以前から変わらない」とした。
公約に沿うと改憲する可能性があることについて坂本陣営は「一字一句変えないという意味ではない。地方自治や情報公開など改憲すべき部分については改憲する」とした。
■共産党も「寝耳に水」
同アンケートでは、安保法制について「憲法にのっとって適切に運用するべき」と回答しており、党の公約でも「現在緊張の高まる北朝鮮への対応やミサイル防衛などを含め、現行の安全保障法制は憲法にのっとり適切に運用する」とある。しかし、同協定書には「安倍政権が(中略)強行成立させた『安全保障法制』は、共に立憲主義と平和主義を揺るがすものであり、その白紙撤回および廃止を求める」と記載されている。
これについて坂本陣営は取材に対し「安保法制は憲法にのっとって適切に運用していく」と繰り返すだけだった。
この選挙区からは共産の候補も出馬しているが、共産に事前の相談はなく荻原初男・埼玉県委員長は「寝耳に水だ」として、候補者の取り下げをする予定がないことを明らかにした。
■維新、民進、希望…党を転々
坂本氏は東松山市議、市長を歴任し、平成24年に日本維新の会から国政に進出。28年の民主党との合流で民進党所属となり、今回の衆院選では希望の党との合流により、希望からの出馬となった。
協定書締結について「党の公約には反していない」との見解を示す坂本陣営は「民進に所属している際は民進の枠内でできることをやっていて、希望に移ってからは希望の枠内でできることをやっている。市民団体にも支援者の方にも、改憲や安保法制に対しての考え方は理解してもらっている」と話している。
埼玉10区からは坂本氏のほかに、自民前職の山口泰明氏、共産新人の柿沼遥輝氏が立候補している。
産経ニュース
http://www.sankei.com/politics/news/171021/plt1710210010-n1.html- 0
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