• No.1 食欲の秋

    17/09/25 21:39:03

    続き

    ■米国に自衛権を発動させるようなばかなことはしない?

     戦争を始めるとき、その戦争が正しいかどうか判断する基準は現代社会では国連憲章。安保理で武力制裁決議があり、初めて他国に武力行使していいことになっている。これが国際ルールで、米国が(北朝鮮に)先制攻撃をしないのは、これが原因だ。

     米国は、今やろうとする戦いが国際ルールに合うか、どこに根拠があるのか、ものすごく固執する。米国ほど、国際法上の根拠にこだわる組織体はない。このため、北朝鮮が核実験をやっても、(米国が北朝鮮を)空襲するのとは結びつかない。

     北朝鮮については、すぐに戦争が起きるんじゃないか、と心配されていると思う。しかし、私はいきなり、北朝鮮が日本にミサイルを撃つことはないと考える。

     北にとっての体制維持は半島統一にある。南(韓国)は同胞の彼ら(北朝鮮)と戦争するつもりはない。戦いにならないのは(北朝鮮と韓国が)ひとつの国だから。一方、北朝鮮が日本に(ミサイルを)撃てば、さすがに国際問題になる。

     仮に北朝鮮が日本に撃つのならば、第2次朝鮮戦争が始まった後だ。最初に戦争が起こるなら、韓国との戦争になる。平時で北朝鮮が日本に撃ったら、大戦争になる。米国に自衛権を発動させるようなばかなことはさすがにしない。

    ■日本防衛をある程度できるのが「加憲論」

     米国は北朝鮮に対し話し合いをしながら、挑発行為はやめるべきという姿勢だ。しばらくは米国を中心にまずは北朝鮮に圧力をかけながら、核放棄を求める。日本も続くだろう。ただ、最後は本当に戦争しかなくなるが、私は戦争を選択するのではなく、(北朝鮮の)核保有国という立場を認めた上で核抑止という軍備管理の方策もあるのではないかと考えている。

     日本がやるべきことは、イージス艦でまずミサイルを撃ち落とす。日本海にイージス艦が2隻あれば、日本全土をカバーできえる。もし撃ち漏らしたら、陸上に配備したPAC3が撃つ。もし大量のミサイルが日本に撃ち込まれるなら、イージス艦がずらりと日本海側に並んで、日本を守ることになる。

     首相がまずは、加憲だけを言うのは、日本を守れる体制が整備されたからだ。そうでなければ、もっと踏み込んだ(憲法の)改正をしなければならない。日本防衛をある程度できるのが加憲論という理屈になっている。

    続く

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