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- さつまいも
- 17/09/09 11:38:31
「昔、この辺りには瓦の窯元がたくさんあったよ。今じゃだいぶ減ったけどな」。タクシー運転手は記者にそう話した。
名古屋駅から電車で1時間。愛知県高浜市を中心とする一帯は、屋根瓦の名産地だ。良質な粘土が採取できる土地と、河川や港にも近く船便で全国に出荷できる地の利を武器に発展を続け、現在でも全国の屋根に用いられる瓦の7割はここから出荷される。
産地だけあって、車窓から見える戸建ての多くが瓦屋根だ。「屋根のことなら誰にも負けない自信がある!瓦リフォーム工事」とうたう看板まで立っていた。
日本では1400年前から屋根材として親しまれてきた瓦。その伝統が今、岐路に立たされている。
(中略)
地震に弱いイメージが定着
そこへ追い打ちをかけたのが、1995年に発生した阪神・淡路大震災だ。倒壊した瓦屋根の住宅の写真や映像が全国に流れた。 「瓦は地震に弱い、というイメージが瞬く間に定着してしまった」(兵庫県の淡路瓦工業組合)。
実際のところ「倒壊の原因は瓦ではなく、建物に耐震補強工事が施されていなかったこと」(大手瓦メーカー幹部)だという。こうした風評もあり、瓦業界は一丸となって、風評の払拭に努めている。全国陶器瓦工業組合連合会がパソコン上で耐震シミュレーション実験を行ったところ、地震による倒壊は屋根材ではなく耐震工事の有無が原因という結果が出た。
「現在の屋根瓦は軽量化が進んでいるうえ、土で塗り固めるのではなく釘やビスで固定する。瓦は重いから危ない、という懸念は当たらない」(屋根瓦業界で売上高首位の鶴弥)。
大手ハウスメーカーの住友林業も、「十分な耐震実験を行い、安全性を確認している」(資材物流部部材開発グループの高嶋宏副部長)と説明。
実際にパンフレットなどで、安全性をアピールしている。
toyokeizai.net
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