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トランプ米大統領、金委員長は「賢い決断」=他の選択なら北朝鮮「壊滅」
8/16(水) 21:56配信
時事通信
【ワシントン時事】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が米領グアム周辺への弾道ミサイル発射を保留したことを受け、トランプ米大統領は16日、ツイッターで「非常に賢く、理にかなった決断をした」と称賛した。
一方で、金委員長が他の選択肢を取っていたら「壊滅的であり、受け入れられないことになっていただろう!」と述べ、けん制するのも忘れなかった。硬軟両様の姿勢を維持している。
トランプ政権が今後の対話実現について「彼(金委員長)次第だ」(ティラーソン国務長官)と強調するのに対し、金委員長は「米国の行動をもう少し見守る」と主張。米朝双方は互いに歩み寄りを一方的に求め合う展開になっている。トランプ氏、金委員長の発言で緊張の高まりは一時的に緩んだものの、対話や交渉には程遠い。
米政権内では北朝鮮政策で対話を訴え続けるティラーソン長官に対し、マティス国防長官は14日、「米国を攻撃すれば戦争の始まりだ」と警告した。米朝間の対立が続く中、軍事的圧力を示しつつ、北朝鮮に外交解決を促している。
15日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は「2長官はほとんど毎日会話し、お互いの発言も事前に共有している」と指摘。硬軟を使い分けて交渉相手に臨む「良い警官・悪い警官」の役割を分担していると分析する。
2長官の連携を乱すのはトランプ大統領の不規則発言だ。トランプ氏は先週、「見たことのないような事態が起きる」などと北朝鮮への軍事攻撃を示唆し、必要以上に対立をあおった経緯がある。WSJ紙は「(2長官も)トランプ氏がツイッターで北朝鮮について何を言おうとするかは分からない」と報じた。16日の金委員長をほめるツイートも2長官が了承した内容か不明だ。
一方、北朝鮮の対応を予測するのも困難だ。金委員長は14日(日本時間)、ミサイル発射を見合わせる一方で「米国が朝鮮半島周辺で危険な妄動を続ければ、重大な決断を下す」とも強調。21日からの米韓合同軍事演習に反発し、再び挑発行動に転じる恐れもある。
2長官は17日、ワシントンで開催される日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)に出席する。北朝鮮問題に対処するため日本との連携をさらに強化したい考えだ。- 1
17/08/17 06:45:38