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国際窃盗団ピンクパンダか 中国人３人を逮捕
1月24日 17時50分
都内で開かれた国内最大級の宝飾品の商談会に合わせて来日し、会場で２８０万円相当のダイヤの指輪を盗んだとして中国人の男女３人が逮捕され、警視庁は宝石盗を繰り返す中国人の国際窃盗団「ピンクパンダ」のメンバーと見て調べています。３人はいずれも容疑を否認しているということです。
逮捕されたのは、いずれも中国人の陽満湾容疑者（４７）や陽快開容疑者（３７）ら３人です。
警視庁によりますと、３人は、中国人の国際窃盗団「ピンクパンダ」のメンバーと見られ、去年１月、江東区の東京ビッグサイトで開かれた国内最大級の宝飾品の商談会場で２８０万円相当のダイヤの指輪を盗んだ疑いが持たれています。
警視庁は防犯カメラの解析などから３人を割り出しましたが、すでに中国に帰国していて、逮捕状を取ったうえで、２３日から始まったことしの商談会場を警戒していたところ、来日した３人が現れたため逮捕したということです。
警視庁によりますと、調べに対し、３人は「悪いことはしていません」などと容疑を否認しているということです。
■ピンクパンダ その手口は？
警視庁によりますと、国際窃盗団ピンクパンダは、高額な宝石や貴金属を狙った窃盗事件をヨーロッパなどで繰り返している中国人の窃盗グループです。
ピンクパンダと命名したのは、フランスの捜査当局です。過去にヨーロッパを拠点に貴金属を狙った強盗事件を繰り返した国際的な強盗団ピンクパンサーと、中国の代表的な動物、パンダを組み合わせたということです。
ピンクパンダの典型的な手口は、宝飾品の商談会場などで客を装って店員に中国語で話しかけ、隙を見てあらかじめ用意した偽物とすり替えるものです。
大規模な宝飾品の商談会場は混雑しているうえ、防犯設備が整った一般の店舗と比べると盗みやすいと警視庁は見ています。
今回は客を装って２点の指輪をカウンターに出させたあと、対応していた店員に別の商品が見たいと言って、その場を離れさせた間に１つの指輪を盗んでいたということです。その際、盗んだことが発覚しないよう、ほかの店員にもほぼ同時に話かけて、別の指輪を１つ出させていて、離れていた店員が戻った時には、指輪が２つあったことから盗まれたことに気付けなかったということです。
警視庁が、ピンクパンダが関与したと見ている窃盗事件は、これまでにも起きています。
おととし１月、東京・銀座の貴金属店で２０００万円余りのダイヤの指輪が盗まれた事件では、警視庁が店の防犯カメラの画像をＩＣＰＯ＝国際刑事警察機構に提供し、国際手配したところ、フランスの捜査当局から、ピンクパンダのメンバーと見られるとの情報が寄せられ、中国人の男２人が逮捕されています。
警視庁は、ピンクパンダが、ヨーロッパだけでなく日本もターゲットにしていると見て警戒を強めていました。
■ヨーロッパ中心に宝石盗繰り返す
ピンクパンダは、ヨーロッパを中心に宝石盗を繰り返したきたことから、フランスの捜査当局が手口やグループの実態に詳しく、警視庁はこれまでにも情報交換を行ってきました。
ＩＣＰＯ＝国際刑事警察機構のホームページには、フランスの捜査当局の話として「ピンクパンダは世界中で犯行に及んでいて、暴力に頼らずに高価な宝石を狙う組織化された犯罪グループだ」などと掲載されています。
また、フランスの新聞社のホームページに掲載されているスクープとして報じたピンクパンダの記事では、「強盗団ピンクパンサーのあとにピンクパンダ現る」の見出しのあと、高額な指輪などを繰り返し盗んでいたと報じられています。
さらに、フランスの週刊誌のホームページにも「ピンクパンダに対して世界中で高まる警戒」というタイトルの記事があり、「増え続ける中国人旅行客にまぎれて、手荒なまねは使わずに高価な宝石を盗もうとしている」などと報じられています。
NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170124/k10010851241000.html
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