• No.1 駅伝

    17/01/26 10:14:59

     早期帰任を模索していた外務省は、主要国の大使を期限を設けずに一時帰国にさせた例が近年まったくないうえ、戻すタイミングがなくなってしまうことを恐れていた。

     朴氏が職務停止中という政治空白に加え、次期大統領候補が軒並み日韓合意に否定的な立場を表明している状況では、事態改善のシナリオは当面描けそうもない。また、慰安婦像の撤去を条件にすれば、帰任のタイミングを逸し、大使不在が固定化されてしまう-という懸念の声は官邸内にもあった。

     しかし、安倍首相はあえて「無期限待機」を決断した。

     この真意について、官邸関係者は「安倍首相は極めて冷静に、今後の戦略を立てている」と証言する。

     大使帰任の条件として、安倍首相が最も重視しているのは、「大使としての仕事ができる環境が整うこと」だという。

     安倍首相は、日本の姿勢を韓国側に正確に伝え、事態改善に向けた交渉を進める意味でも、「対立状況にこそ、大使をソウルに置いておくべきだ」と考えている。だが、政治的混乱が続く現在の韓国では、誰が責任者か分からず、交渉そのものが意味を成さない状況が続いている。まず、このことを問題視しているのだ。


     もう1つ、安倍首相が見据えているのが、「朴後」の日韓関係のあり方である。大統領候補の大半が「10億円を返して日韓合意を破棄せよ」と主張している。

     安倍首相は「ゼニカネの問題ではない。大統領が交代するたびに国家間の合意が覆されるのであれば、外交交渉そのものを行う意味がない」と周辺に漏らしている。

     合意が簡単に覆るなら、その手前で行われる交渉で韓国側が何を言おうと、もはや信じることはできない。つまり大使の交渉相手が不明確であるばかりか、今後誰が出てこようとも、交渉の前提となる信頼関係が築かれなければ大使は意味ある仕事はできない-と判断したのである。

     「大使が仕事ができる体制」とは、韓国側が交渉責任者を明確にし、国際法に基づいて二国間の交渉や合意結果を順守すると信じるに足る体制を構築することだ。これは独立国家として当然の責務だが、政治混乱が続き、国民世論に翻弄される韓国の現状を見る限り、決して低くはないハードルだ。

     安倍首相は「半年かかるか1年かかるか、こちらが悩むことじゃない。出口は韓国側が考えることだ」と語っているという。

     慰安婦という個別の問題ではなく、「国家の信用の問題」と位置づけた安倍首相に対し、韓国の誰が、どう答えるのか。そのシナリオはまったく見えていない。

    http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20170125/dms1701251130004-n1.htm

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