5歳男児餓死 被告改めて殺意否定 控訴審

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      17/01/14 10:20:43

     電気も水も止まった真っ暗な部屋に、齋藤理久君(5歳)は2年強にわたって閉じ込められ、鍵のかけられたドア前で必死にこう呼び続けていた。

     「パパ、パパ……」
     
    父親は、齋藤幸裕(38歳)。2004年の10月から、幸裕は働きながら、1人で長男の理久君を育てていた。だが、彼は少しずつ帰宅する回数が減り、2年後には3、4日に一度ないしは、1週間に一度くらいまで減っていた。その間、理久君は暗い家の中で腹を空かせて震えていたのである。

     そして2007年1月、真っ暗で凍てついた部屋の中で、理久君はTシャツ一枚でうつぶせになったまま絶命したのだ。

     今日、2017年1月13日、斎藤幸裕の二審の判決が、東京高裁で下される。一審では懲役19年だった。

     一審の判決が出た後、私は幸裕に心境を聞くべく、横浜拘置所で面会を行った。すると、幸裕は透明なアクリル板ごしにこう言った。

     「俺は、理久を殺してません。理久を愛していたし、ちゃんと育てていました。なのに、なぜ俺だけ懲役19年なんて判決なんですか。間違ってますよ!」

     

     

     虐待に関する言葉が一人歩きしがちな今、齋藤幸裕の二審の判決を前に、もう一度この事件を通して「ネグレクト」の実態を考えたい。

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