綱引きは手を添えるだけ
韓国南西部の沖合で違法に操業していた中国の漁船を取り締まろうと、韓国の海洋警備当局が漁船にせん光弾を投げ込んだところ火災が起きて漁船の船員3人が死亡し、中国政府が反発しています。
韓国南西部にあるモッポ(木浦)海洋警備安全署によりますと、29日午前、韓国の排他的経済水域で違法に操業していた中国の漁船に海洋警備安全署の取締官が乗り込んだところ、船員たちが抵抗したため、せん光弾3発を操だ室に投げ込みました。
その直後、漁船内で火災が発生し、海洋警備安全署の船が漁船の船員17人のうち14人を救助しましたが3人は船内で心肺停止の状態で見つかり、その後、死亡が確認されました。
韓国側は「火災がせん光弾によるものなのかは明らかでなく、現在、調査している」と説明していますが、ソウルにある中国大使館は「いきすぎた取締まりだった」と反発しており、総領事をモッポに派遣して焼けた船体を確認するとともに、韓国側に徹底的な調査を求めました。
韓国の沿海では中国漁船による違法操業があとを絶たず、摘発された漁船の船員が棒や刃物などを使って激しく抵抗することから、過去にも韓国の取締官と中国の船員の双方に死者が出て外交問題になっています。
・中国「合同で調査を要求」
これについて、中国外務省の耿爽報道官は、30日、定例の記者会見で、「すでに韓国側に、救助された乗組員の保護を求めた。併せて、漁船や現場を保存し、中国側と合同で、客観的で公正な事故の調査を行うよう要求した」と述べました。
NHK 9月30日 21時01分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160930/k10010713311000.html
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