【五輪閉会式】安倍首相のマリオ姿を世界はどう報じたのか 海外メディア、ネットの反応は?

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  • 杏飴
  • 16/08/23 13:51:46

過去最高数のメダルを日本にもたらしたリオデジャネイロ・オリンピックが8月21日に閉幕した。閉会式におけるリオから東京への引き継ぎセレモニーでは、安倍晋三首相が任天堂のゲームキャラクター、スーパーマリオになって登場するというサプライズが会場を沸かせたが、日本のプレゼンテーションは果たして世界にどう受け止められたのか。

海外の反応を探りながら、2020年に向けた”日本のコミュ力”の課題について触れてみたい。

■海外メディア、インターネットの反応は?

「ダッサ~」。安倍首相が閉会式のセレモニーで、マリオとして登場した瞬間、小学校6年生の娘と筆者は同時に大きな声をあげた。一国の首相がコスプレ、という想定外のシナリオに、思わず出てしまった言葉だ。

が、意外に、このダサ面白さ、悪くはないかも…。しばらく経つと、じわじわとそう感じ始めた。果たして、このパフォーマンスは世界が注目するイベントにおいて吉と出たのか、凶と出たのか。海外メディア、インターネットの反応を探ってみた。

以下が主なメディアの論調である。

・リオの閉会セレモニーの山場は2020年の東京五輪のプレゼンテーションだった。もしリオでのこのプレゼンテーションが何らかの指標になるものだとしたら、本番はすごいものになりそうだ。日本のクリエ―ティブな側面が聴衆を驚かせ、歓喜に導いた。2020年にも同じことが起きてくれることを望もう。(アメリカの人気デジタルメディア、Quartz)

・閉会セレモニーの最も大きな喝采は、安倍首相がマリオになって登場した時におくられた。2020東京は日本のポップカルチャーのアイコンたちをフルに恥ずかしげもなく活用したものになるだろう。(英BBC)

・日本の首相がマリオになって登場した時、東京でのオリンピックはepic(最高)のものになることがわかった。(英BBC のツイッター)

・観客が驚きの声を上げるのと同時に、インターネットも興奮に陥った。ツィッターはマリオが首相だとわかると、熱狂の渦に包まれ、「日本の首相は史上最高の登場を遂げた」などといった声にあふれた。(英Daily Mail)

・スーパーマリオか安倍晋三か?日本の首相がリオで勝利の登場。安倍晋三の最高の登場シーンは、東京五輪の興奮の幕開けとしては、これ以上のものはなかった。(米Fortune)

・スーパーマリオが閉会式の主役を奪う。マラカナ競技場は安倍首相がコスチュームを脱ぎ、登場した瞬間に喝采と拍手が沸き起こった。(米NBC)

・東京2020。君はもう僕らを夢中にしたよ。(Yahoo! Sports)

・ビデオはすごかったし、私も日本に行きたくなった。(英The Guardian)

・首相はマリオになり、ショーの主役を奪った(米CNN)

・安倍首相(のパフォーマンス)に対するソーシャルメディア上での反応はおおむね好意的だった。ユーザーは首相が愉快なスタントができることに喝采をおくった。(米Bloomberg)

>>1に続く

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    • 16/08/23 13:52:27

    ■どのメディアも型破りな演出と趣向に興奮

    どのメディアも型破りな演出と趣向に興奮し、大絶賛している印象だ。ツイッター上でも、「日本に行きたくなった」「待てない」「涙が出た」「すっごいクールだ」などといったコメントであふれた。

    もっとも、今回のようにスクリーンの映像と会場を繋げる演出は、2012年のロンドン五輪開会式で、より大掛かりな形で行われている。英国を象徴する映画である『007』の主人公ジェームズ・ボンドがエリザベス女王をエスコートしてヘリコプターに搭乗。会場上空で女王が颯爽とヘリから飛び降りる映像と、実際にスタントマンがヘリから舞い降りるシーンを同期させ、会場にエリザベス女王が現われるという演出をしてみせた。その意味では、演出としての目新しさがあるわけではない。

    しかし、映像に登場した「キャプテン翼」「ドラえもん」「ハローキティ」、そして「スーパーマリオ」が、日本ならではのソフトパワーを印象付けた。実は、2020年に東京でオリンピックが開かれることを知っている人は、海外ではそれほど多かったわけではない。筆者はつい最近までアメリカに滞在していたが、東京開催を知っている人は100人中1~2人程度と言ったところ。自国で開催される場合はともかくとして、他国開催の場合は、それほど関心があるわけではないのだ。

    そうした中での今回のプレゼンテーション、特に安倍首相のパートの演出の奇抜さは、世界の耳目を集める意味では最大級のインパクトといっていいだろう。

    一方で、この奇想天外さに、国内では眉を顰(ひそ)める人も少なくないようだ。「政治家が出るのはどうか」「安倍首相の登場に非難と嘲笑」などと書き立てるメディアもある。

    確かに、日本人らしからぬ、「突き抜け方」であるのは事実だ。しかし、「前例のないことはしない」と見られがちな日本人が、ここまでのことをしたことに一種の爽快感も広がったのではないか。

    続く

    • 0
    • 16/08/23 13:55:44

    ■リーダーには遊び心があってもいい

    そもそも、一国のリーダーには「笛吹き役」「道化役」を演じる遊び心があってもいい。アメリカのオバマ大統領はソーシャルメディアなどとうまく使い、有権者・国民と直接的なエンゲージメント(絆)作りを進めており、自ら主役を務める動画を時々リリースして、政策をアピールする。例えば、ヘルスケアプランをプロモートするために、オンライメディアのBuzzfeedと共同で制作したユーモアたっぷりのビデオがある。大統領を辞めたら何をするかを模索して探し回る姿をコメディタッチのストーリーにしたビデオも、かなりよくできている。単純にエンタテイメントとしても面白く、その堂々した役者ぶりには舌を巻く。

    イケメンで有名なカナダのジャスティン・トルドー首相も驚異の肉体技を誇るヨーギ(ヨガをする人)であり、ボクシングのチャリティーマッチなどでも意外な才能を発揮する芸達者でもある。あの強面のロシア大統領、プーチンも、毎年、国民からの質問に生放送で答える「プーチン・ホットライン」という番組で、ユーモアも交えた当意即妙のやり取りを見せ、国民に絶大な人気を誇っている。グローバル時代のリーダーには度胸と愛嬌、そしてパフォーマンス力が必須ということだ。

    「2020年は日本が世界という舞台にre-emergence(再登場)する最大のチャンスだ」。世界的PR会社ウェーバーシャンドウィックのアンディ・ポランスキーCEOは力説する。日本人らしい慎み深さ、奥ゆかしさは美徳ではあるが、魑魅魍魎の世界の舞台で再び伍していくためには、「日本人らしさ」という枠を超える突き抜けた発信力・表現力が絶対的に必要だ。「卓球の水谷選手の肩から上に手を挙げるガッツポーズはけしからん」などと意見を述べる御仁もいらっしゃったが、スポーツの感動は、選手の喜び、悲しみ、驚きなどの素直の感情表現の姿から生まれるものであり、それを自制せよ、という意図がよくわからない。

    そもそも、日本人選手の感情表現は、海外選手に比べると圧倒的に控えめだ。そこにさらにタガをはめる必要などまったくないように思う。逆に感情表現をもっと豊かにすることで、さらに感動を呼ぶこともできるはずだ。安倍首相も、あそこに登場する思い切りはよかったが、笑顔が足りなかった。あの場面で、笑顔をほとばしらせることができていたら、さらに盛り上げることができただろう。日本人のコミュニケーションにおけるエモーショナル(感情)アピール力の向上は2020年に向けた大きな課題の一つといえる。

    オリンピックという一大パフォーマンスの場で求められるのは「型にはまった」「規定内」の演技ではない。周囲の期待をいい意味で裏切る「型破り」で「想定外の」サプライズであり、興奮だ。日本人の「枠」を超えることを怖れない「はみ出し力」「突き抜ける力」を鍛えること、突き抜けようとする人の足を引っ張らないこと。2020年の東京五輪に向けて、求められるグローバルコミュ力養成の第一歩は、このあたりから始めるべきかもしれない。
    (岡本純子)

    東洋経済オンライン 2016年08月23日
    http://toyokeizai.net/articles/-/132735

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