最後まで奇妙だったSMAP解散報道──徹底的に独自取材を避けるテレビ局

匿名

フランクフルト

16/08/16 15:56:52

松谷創一郎 | ライター、リサーチャー 2016年8月16日 6時30分配信


2016年1月19日、SMAP解散騒動を伝えるフジテレビ系『めざましテレビ』


マスコミと世論の温度差

お盆の日本を大きく騒がせたSMAP解散の正式発表から、数日が経過しました。その結果を残念に思う声が各所から上がっています。一方ネットでは、スポーツ新聞やテレビ局などの報道に対する強い批判・不満も多く見られます。それは、報道の論調があまりにもジャニーズ事務所側に偏っているという内容です。

その批判・不満にはうなずけるところも多々あります。今回もそうですが、1月の解散騒動の際も、どう見ても独立を志向した4人にとって不利となる報道が多く見られたからです。たとえば、以下がそうです。



中居ら“造反組”の4人には今後、イバラの道が待ち受ける。(略)

事務所との契約が切れる9月までが“猶予期間”で、10月以降の契約延長は4人が今後見せる姿勢にかかるとみられる。(略)

4人はソロも含めて多くのレギュラー番組を持つが、改編期である4月以降の継続は騒動の影響で不透明になった。新しい仕事のオファーはほとんど来ない可能性が高い。テレビでの露出が減れば、ファン離れも少なからず進むだろう。

それでも今ある仕事を懸命に取り組むかを、ジャニー氏やメリー氏の長女で事務所の“後継者”藤島ジュリー景子副社長(49)ら幹部は見ることになる。

出典:サンケイスポーツ2016年1月20日付
これは『SMAP×SMAP』での“謝罪会見”から2日後の記事です。4人を“造反組”としたり、幹部からの圧力をほのめかしたり、かなりの偏りが見られます。まるで4人を脅し、業界人に釘を刺すようにも読めます。同時にそこからは、世論を強くコントロールする意図もうかがえます。SMAPファン以外のひとには、まるで4人が悪者のように感じられるかもしれません。

こうした論調の記事が、サンスポだけでなく一連の報道の火付け役となったスポーツニッポンや日刊スポーツなどでも見られます。それは、今回の正式発表についての報道でも同様です。

マスコミとジャニーズの共犯関係

スポーツ新聞でこうした報道が続く理由は、それほど複雑なものではありません。その情報源の多くが、おそらくジャニーズ事務所だからです。「SMAP解散」という大ネタをリークしてもらうかわりに、事務所の姿勢は批判できないのです。そこには、「情報を売る商売」としての経済合理性はあると言えます。

しかしそれは、報道を生業とするマスコミとしては原則的にあってはならない姿勢です。それは内容があまりにも偏っているからではなく、リークされた情報をしっかりと分析したうえでフェアに判断した様子がうかがえないからです。

もちろんスポーツ新聞にとって、メインコンテンツはスポーツ報道です。芸能ネタはあくまでもサブ的な扱いです。スポーツ紙は芸能を“報道”としては軽んじており、それゆえ芸能プロダクションにとっても御しやすいわけです。両者には、お互いプラスとなる共犯関係にあるわけです。

SMAP解散報道では、テレビ局もスポーツ新聞の報道に追従しました。テレビ局は、まるで思考停止するかのようにスポーツ新聞の内容を紹介し続け、それをもとに論調を組み立てました。事態を独自に検証するような姿勢ははあまり見られません。ワイドショーでは、ふだんはやっている当事者への直接の取材などはいっさいせず、まるでスポーツ新聞にすべての意見を代弁してもらうかのようです。

無論これは、テレビ局にとってSMAPをはじめとするジャニーズのタレントが、彼らのコンテンツ(番組)にとって重要なプレイヤーだからでしょう。なかには、スポーツ新聞の芸能記者を呼んで解説してもらう番組もあるように、テレビ局サイドは突っ込んだ話をあまりしません。SMAP解散を伝えながらも、積極的に報道としての役割を果たそうとしていないのです。

「情報源ロンダリング」

こうしたスポーツ新聞とテレビ局との間では、「情報源ロンダリング」とも言うべき現象が生じていることも推察できます。冒頭で紹介したサンケイスポーツの記事もそのひとつでしょう。そこでは、『SMAP×SMAP』での“謝罪会見”の舞台裏が以下のように説明されていたからです。

>>1へ続く

http://bylines.news.yahoo.co.jp/soichiromatsutani/20160816-00061171/

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