「ママ友」は友じゃない 「うちの旦那に手を出そうとしている」…SNSでイジメ拡大

匿名

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15/12/29 21:14:46

などで悪口や嘘を広められるといった、子供が同じ幼稚園や小学校に通う母親同士の「ママ友」間でのいじめが問題となっている。誰にも言い出せず、精神的に追い込まれるケースも多い。どうすれば大人のいじめを避けられるのか…。(中井なつみ)

ネットで拡散

 「男遊びが激しい」「誰にでも色目を使っている」。昨年冬、東京都に住む30代の主婦、Aさんはインターネット上で自分のことが書き込まれているのを見つけた。

 「何かの間違いかもしれない」と様子を見ていても、同様の書き込みは増える一方。「一体誰が?」との思いは募るが、書き込みをした相手の心当たりは全くなかった。

 夫と相談し、後に弁護士に会って分かったことだが、書き込みは息子(7)が所属する少年サッカーチームの同級生の母親たちによるものだった。きっかけは「Aさんが同級生の父親の集団と仲良く話していたから」。同じチームの母親の中では1番若かったAさんは、知らぬ内に母親の中で敵対視される存在になっていた。そして、そのやっかみから「うちの旦那に手を出そうとしている」と嘘の情報を流されたそうだ。

 「何を悪く言われるかわからない。息子の応援に行くのも怖くなった」。Aさんは騒動の数カ月後、車で1時間ほど離れた街に引っ越しを決めたという。

主役のひがみ

 宮城県の主婦、Bさんのケースは、息子(5)が幼稚園の学芸会で主役になった日からいじめが始まった。

 「Bさんはみんなからお金を借りている」「返してもらえなくて困っている人もたくさんいる」。Bさん自身、身に覚えのないことだったが、噂を流している相手は、同じクラスでずっと仲良くしていたママ友。そのママ友にしか話していない「家計が苦しい」ということが、拡大して伝わっていたのだ。

 Bさんの場合、誤解がどんどん広まっていく現状に悩みながらも、家計の不満を家族以外に漏らした罪悪感から、しばらく夫には言い出せなかった。たまりかねて弁護士に対処法を聞いて、直接、相手に「これ以上続けば、法的手段に出ざるを得ない」と説得したところ、その後、書き込みは収ったという。

子供がきっかけに

 「ママ友同士のトラブルは、子供がきっかけになることが多い」。ママ友トラブルの相談を数多く受けているというレイ法律事務所の佐藤大和、高橋知典・両弁護士は口をそろえる。

 「自分の子供より目立っていた」「遊んでいるとき、自分の子供がぶたれた」など、些細なことでも子供が絡むと感情的になりやすいそうだ。

 同事務所では、昨年からママ友いじめに関する相談を受け付けているが、今では月に数件の依頼が舞い込む。中でも多いのが、「悪口」「壊す」「隠す」の3つの手口。陰湿なものだと、ママ友同士で行った旅行の際、着替えの様子をスマホで撮影し、その画像をネット上で公開したケースもある。

 佐藤弁護士は「悪質な場合、犯罪になることもある」と警鐘を鳴らす。事実と違うことを言いふらしたり、見られたくない画像を公開するケースでは名誉毀損(きそん)罪、持ち物に落書きをしたり、意図的に壊したりした場合は器物損壊罪などに当たることが考えられるという。

 一方で、ママ友いじめは弁護士が介入することが難しいのも特徴の1つ。「子供同士が仲良くなって人間関係ができているため、引っ越しができないことが理由」という。弁護士が間に入ることで人間関係がぎくしゃくした場合、転居が難しいとかえって精神的な負担を大きくさせてしまう。一戸建てやマンションを購入して間もない例もあり、被害を泣き寝入りしてしまうケースも多いそうだ。

深入りしすぎず

 では、ママ友トラブルに巻き込まれないためにはどうすればいいのか。

 東京未来大の小谷博子准教授(育児工学)は「産後、母性本能が高まるとともに『我が子が一番』という気持ちも強くなる。その愛情深さは、嫉妬と紙一重だ」と指摘。

 佐藤弁護士も「『ママ友』は子供を介して偶然、居合わせた関係。相手のことを知りすぎるからこそ嫉妬につながるので、深入りしないという防衛策も必要ではないか」とアドバイス。子供やママ友と過ごす時間が長い主婦たちの方が、トラブルを抱えやすい傾向もあるという。


http://www.sankei.com/smp/life/news/151229/lif1512290002-s.html

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