「日本が悪いと言いたいわけでない」アンジェリーナ・ジョリーが監督の『アンブロークン』

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  • 15/01/12 14:49:43

女優アンジェリーナ・ジョリーが監督し、全米公開中の映画「アンブロークン(原題)」に出演している日本のミュージシャン、雅-MIYAVI-は、ジョリーの「若くてカリスマ性のある俳優を」という希望に沿ったキャスティングだった。
キャスティング・ディレクターの奈良橋陽子さんは「何ページもの候補者リストのトップにはいつもMIYAVIがいた」と述懐する。

「アンブロークン」は、第2次世界大戦に出征し47日間の漂流の末に旧日本軍の捕虜となった元五輪選手の米兵、ルイス・ザンペリーニ(1917~2014年)の半生を描いた。
MIYAVIが演じたのは、ザンペリーニを執拗(しつよう)に痛めつける日本兵だ。

奈良橋さんがこの映画に関わることになったのは、プロデューサーを務めた映画「終戦のエンペラー」(12年)がきっかけ。
この映画の米側プロデューサーが「アンブロークン」のプロデューサーと友人だった。

奈良橋さんは「MIYAVIに直接会ったら英語もある程度できるし、すてきな人だった」と語る。
「アンジー(ジョリーの愛称)に彼を撮った映像を送ったら『アメージング(すばらしい)!』と大喜びでした」。

13年にジョリーが現夫ブラッド・ピット主演作「ワールド・ウォーZ」のプロモーションのために2人で来日した際、MIYAVIを紹介したが「既に彼女らは彼に決めていたようだった」という。奈良橋さんはMIYAVIの演技面の支援や通訳のため、
「アンブロークン」の撮影地・豪州に2回、足を運んでいる。

「アンブロークン」は小欄でも既報通り、“反日映画”と非難され日本での公開が決まっていない。
MIYAVIも一部で非難の的になっており、昨年12月12日の自身のツイッターに「今回の件は申し訳ない。でも、僕は大丈夫だから心配しないでほしい。ポジティブに考えようと思っている」とファンに向けてつづっている。

この映画は今月8日にバチカンで上映され、ジョリーは2人の娘と上映後にローマ法王フランシスコと謁見したが、法王は上映会には出席しなかった。

奈良橋さんは「アンジーはインターナショナルな家族だし(アジア人の養子が2人いる)、この映画で日本が悪いということを言いたいわけでは全くない。本人も言っていたが、ザンペリーニの物語がとてもドラマチックなので描きたかったのであって、日本でも見てほしいと思っている」と力を込めた。

「アンブロークン」をはじめ奈良橋さんが関わった作品を眺めると、「太陽の帝国」「終戦のエンペラー」のほかに、特攻隊をテーマに自ら監督した「WINDS OF GOD」(1995年)や、ニュージーランドの収容所で43年に日本人捕虜が多数死亡した事件を描いた舞台「手裏剣」を95年にプロデュースするなど、
“日本と戦争”という題材が多いことに気づく。

この指摘に「まず戦争には反対。戦争は人間を狂わせる。歴史から学んで平和へと向かえたらと思う。無知はよくない。目を閉じるのではなく大きく見開くこと。日本は素晴らしい国です。70年間平和が続いたのは、根本的に平和が好きだから。子供たちの命を自分たち大人が預かっているのだから、命をかけても守りたい」と真剣な表情で熱弁した。

現在は構想10年の映画を監督するための準備に忙しい。「生と死の親子の愛情の話。原作ものではなくオリジナルの脚本です。戦争ものではありません。歴史ものは疲れました」と言って笑った。

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