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- 14/12/02 13:45:01
日刊ゲンダイ 11月29日 14時48分配信
SPは5位だった羽生/(C)AP
「いいかげんにしてもらいたい」と思っている人も少なくないだろう。
11月28日に開幕したNHK杯に強行出場した男子フィギュアスケートの羽生結弦(19)をめぐる騒ぎのことだ。
8日に行われた中国杯のフリー演技直前の練習で負傷。頭を打って血を流しながら強行出場したのを美談と騒いだのはもちろん、その後の周囲の「狂騒」はどう見たって異常である。
本人が「死を意識した」という重傷を負ったのだから、スケート連盟やコーチは本人が「出たい」と言っても完治するまで休ませればいいだけのこと。それをしない、いや、できないのは、浅田真央、高橋大輔の休養、引退によるスター不在で、連盟をはじめ周囲が羽生を担ぎ出すしかないからだ。
作家の吉川潮氏はこう話す。
「日本という国はいまだに戦時中の特攻精神というか、傷つきながら戦うことを美とする気質がある。そこに、テレビやスポンサーの思惑なんかが入り込み、筋書きをつくって強引に盛り上げようとする。周囲が意図的に羽生君に『休む』と言えない空気をつくっている。そう考えると、周りの大人が将来有望な選手を犠牲にしているとしか思えない。その期待に応えようとする羽生君も見ていて痛々しい」
そんな周囲を批判してしかるべきスポーツマスコミは、批判どころか公然と羽生を「美化」している。テレビ、スポーツ紙は連日のようにトップニュースで報道。「強い意志での出場」「悲壮な決意」と大騒ぎだ。
「今回のように全メディアが一列になって同じように美辞麗句を並べるような報道は、日本以外では帝政ロシア時代のメディアか北朝鮮メディアぐらい。情けない。批判するどころか、上層部や金儲けの意向に合わせ、言論を封じているわけですから。こんな報道をしているから、日本のメディアは世界中の笑いものになるわけです。バカバカしいにも程があります」(吉川氏)
ちなみに、羽生は初日のショートプログラムで2度の転倒もあって5位に。「(本番前の)最初の6分間練習はいい感じでできていたんですが……。(フリーは)難易度を落としたといっても、五輪と変わらない。自信を持っていきたい」と話した。
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